2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18310064
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
岡田 芳樹 Kansai University, 環境都市工学部, 教授 (90211119)
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Keywords | 環境分析 / ナノ粒子 / 粒径計測 / 化学組成計測 |
Research Abstract |
本研究では、50ナノメートル以下の気相中浮遊ナノ粒子に対して、既存技術では不可能であった粒径分布と粒子構成化学物質組成の迅速なその場観測を可能にする新規技術として、DMA(Differential Mobility Analyzer:微分型電気移動度測定装置)をもとに、オンラインで浮遊ナノ粒子の粒径ごとの化学組成を計測できる技術を新たに開発することを目的とする。この研究では、「気相ナノ・粒子の高効率帯電化技術の開発」、「高透過率DMAの開発」、「オンラインで気相ナノ粒子の粒径ごとの組成を計測できる技術の開発」の3つの課題が重要であり、それらを中心に開発を行う。 研究の2年目である平成19年度は、高透過率DMAの開発を日指して、透過率向上のための最適な構造と操作条件の探索を実験的に行った。DMAにおける分級スリットのスリット幅を変えて透過率を調べた結果、スリット幅に依存せず透過率はほぼ一定であることがわかった。また、DMA透過率は、DMA内に流すシースガス流量にも依存しないことがわかった。DMA透過率がスリット幅に依存しないことから、スリット幅を広くすると粒径分級の分解能が低下するので、スリット幅を狭くすることが高分解能を維持しながら高い透過率を達成できる条件になることがわかった。および、粒子粒径が小さくなるほど、DMA透過率が低下することがわかったので、粒子損失を抑えるためのDMA構造の最適化を来年度も引き続き行う。
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