2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18310067
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川添 良幸 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30091672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BELOSLUDOV R.V. 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (10396517)
佐原 亮二 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (30323075)
水関 博志 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (00271966)
INERBAEV Talgat 東北大学, 金属材料研究所, 研究支援者 (90431600)
WENG Hongming 東北大学, 金属材料研究所, 研究支援者 (30447172)
本郷 研太 東北大学, 金属材料研究所, 研究支援者 (60405040)
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Keywords | ミクロ孔金属錯体物質 / 動力学的安定性 / 吸着エネルギー / 水素ハイドレート / THF / 第一原理計算 / 格子動力学 / 熱力学的性質 |
Research Abstract |
ミクロ孔金属錯体物質MOM: 1)Cu_2(pzdc)_2(pyz)へのガス(N_2,O_2,Ar)吸着の第一原理計算を行った。ゲスト分子-ホスト間の相互作用が小さいにも関わらず、ホストの構造変形はゲスト分子の種類に依存していることが示された。さらにC_2H_2/Cu_2(pzdc)_2(pyz)の中間状態(吸着率70%)ではスーパーセルを用いた計算で実験と良い一致を示した。 2)水素吸蔵のための高効率MOM構造設計を行った。フレームワークの密度を減らし、水素の吸蔵量を増やすためにAlコネクター基の分子ビルディングブロックを計算対象にした。例えば、Al_nH_<3n>環状ポリマーから得られる3次元ポア構造を第一原理計算により調べた。理想的なケージ構造は熱力学的に安定ではなかったが、一部を酸素で置き換えてAl-O-Alのフレームワークを作り、安定性を向上させることができた。このことにより水素量は下がるが、内部のケージに水素分子を取り込むことにより埋め合わせることができる。 水素ハイドレート:van der WaalsとPlatteeuwの固溶体理論に、複数の占有状態、ホスト構造緩和、キャビティ内の水素の量子力学的記述などいくつかの変更を加えたクラスレートの熱力学理論を使い、CS-II構造中の水素ハイドレートの相図(P,T)を計算し、APLに掲載された実験結果の相図と良い一致を示した。実験のレポートによると、加えたゲスト分子(プロパン、テトラハイドロフラン(THF))はヘルプガスと呼ばれ、水素ハイドレートが安定に存在する。H_2-THF-H_2とH_2-プロパン-H_2Oの系(ハイドレートCS-II構造)を様々なTHF、プロパン、H_2濃度において調べた。計算結果からTHFおよびプロパンはヘルプガスとして機能し、水素ハイドレートの形成圧力を下げる働きをすることがわかった。
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Research Products
(4 results)