2006 Fiscal Year Annual Research Report
原子ダイナミックス直接観察と対応させた単一ナノ結晶の個別分光
Project/Area Number |
18310075
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
木塚 徳志 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 助教授 (10234303)
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Keywords | 電子顕微鏡 / 近接場光学顕微鏡 / 走査トンネル顕微鏡 / 原子間力顕微鏡 / その場観察 / ナノ粒子 / 分光 / 原子ダイナミックス |
Research Abstract |
個々のナノデバイスを個別に作製し、その構造と物性を直接対応させ、その構造形成過程、物性の起源や機構を明らかにできる素子単位の研究法を開発することが本研究のねらいである.その具体的な目的は、1つのナノデバイスを合成し、その原子ダイナミックスをその場で直接観察し、さらにその光学的性質をはじめ電気的性質、力学的性質をすべて同時に解析する手法を開発し、光ナノデバイス研究に応用することである.この目的に添って,構造観察の空間分解能・時間分解能を高めて、ナノデバイスの原子配列とそのダイナミックスを確実に捉え、その物性を構造変化の過程も含めて構造別に解析できるようにし、新規な構造・物性を発見できる可能性を増やし、同時にある構造形成に至る過程とその条件を直接把握することをできるように研究を進めた. これまで、デバイス研究に関わる3種の顕微鏡法、透過型電子顕微鏡法、原子間力顕微鏡法、および走査トンネル顕微鏡法の複合機能原子直視型顕微鏡法を開発してきた.本研究では、この複合顕微鏡に、さらに光研究のための実験手法を組み合わせるように電子顕微鏡を改良した. 本研究の全期間は4年間であり、初年度の研究は、ナノ粒子マニピュレータを有するナノ粒子個別分光試料ステージの設計製作を中心にした.これまで開発してきた光ファイバープローブと分光器の分光系、および励起のための光照射系を母体装置に組み入れ、こうした分光・照射系が活用できるように、このステージに、さらに、ナノ粒子保持部を加熱冷却できる機能を合わせて持たせた.
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