2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18310078
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
潘 路軍 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (50326279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋田 成司 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (60202529)
中山 喜萬 大阪大学, 工学研究科, 教授 (20128771)
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Keywords | 材料創製 / カーボンナノ材料 / カーボンナノコイル / 多層カーボンナノコイル / 成長機構 / アークプラズマガン / 熱CVD法 / 触媒の組成 |
Research Abstract |
平成18年度の研究目標:多層カーボンナノコイルを作製するため重要である触媒の製作法を確立する。 1.触媒作製装置の製作と基礎実験 触媒の組成と粒径を制御するため、ナノメートルオーダーの微粒子を均一に作製することができるアークプラズマガン内装の多層薄膜作製装置を作製した。この装置にはFe,In,Sn三種類の金属を使用し、三つのアークプラズマガンに装着してパルスの周期と回数を制御することにより、薄膜中の触媒の組成を精密に制御することが可能になった。また、触媒の蒸発レートを調べた結果、Feは0.05nm/pulsで、Snは0.025nm/pulsであることがわかった。 2.多層カーボンナノコイルの成長と2元系触媒の関係の究明 1)多層カーボンナノコイルの合成:Fe-Sn薄膜を共蒸着あるいは積層蒸着により作製し、SnとFeの膜厚比を0から8まで調整し組成を制御した。また、Snの蒸発を防ぐため、空気中アニールの手法を採用した。Snが添加しない場合、垂直配向したCNTが成長したが、Snの比率を増大させると、CNTの成長が抑制され、多層カーボンナノコイルの成長が確認できた。また、積層蒸着よりも共蒸着の場合、多層カーボンナノコイルの成長効率が高いことがわかった。これは共蒸着の場合SnとFeの混合が均一に行われるためであると考えられる。さらにカーボンナノコイルは分散溶媒中に高周波電界下で電界印加方向に配向することが明らかになった。 2)多層カーボンナノコイルの成長メカニズムの分析:基板上に成長したものを詳しく観測した結果、多層カーボンナノコイルは今までの径の大きいコイルと違って、ベース成長という機構をとると推測できる。また、CNTは大きさ20nm前後の触媒から成長したもので、多層カーボンナノコイルは大きさ約50nm前後の触媒から成長したものであることがわかった。
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Research Products
(1 results)