2007 Fiscal Year Annual Research Report
統合金融リスク管理技術の研究:市場リスクと信用リスクの統合分析
Project/Area Number |
18310109
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
今野 浩 Chuo University, 理工学部, 教授 (10015969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤沢 克樹 中央大学, 理工学部, 准教授 (40303854)
後藤 順哉 中央大学, 理工学部, 准教授 (40334031)
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Keywords | 信用リスク / ロジット・モデル / 2次ロジット・モデル / 半正定値ロジット・モデル / 0-1混合整数計画法 / 多段階解法 / 回帰分析 / モデルの自由度 |
Research Abstract |
多数の企業の信用リスクを計算するための方法として、現在最も信頼度が高いとされている半正定値ロジット・モデルの予測精度を改善するため、3つの作業を行った。 第一に、過去の倒産データと最もあてはまりの良いs個の財務指標の1次式と2次式を求めるために、残差の絶対偏差の和を最小化する方法を提案し、それを0-1混合整数計画アルゴリズムを用いて解くことにより、2次式モデルが1次式モデルより優れた予測精度が実現することを実証した。 第二に、上記の0-1混合整数計画問題を解くための多段階解法を提案し、これによって標準的な解法に比べて計算量が劇的に削減されることを示した。この方法は、k〓100個の財務指標からs〓20個の財務指標を選び出す際に、第一段階でkからt〓50個の指標を選択し、次いでt個の指標からs個を選び出すもので、これによって計算量が5分の1以下に削減されることが明らかとなった。 第三に、一般の2次ロジット・モデルの自由度がs^2のオーダーであるのに対して、半正定値ロジット・モデルの場合は自由度がsのオーダーである事を示し、半正定値ロジット・モデルがオーバー・フィッティングのリスクが少ないことを示した。 今後はこれらの方法を改善することによって、更に精度の高いモデルを作成し、これを市場リスク管理モデルと結合することにより、より完成度の高い市場・信用リスク管理モデルにつなげたいと考えている。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article]2007
Author(s)
Konno, H., Tsuchiya, K.and Yamamoto, R.
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Journal Title
J. of Optimization Theory and Applications 135
Pages: 399-410
Peer Reviewed
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[Journal Article]2007
Author(s)
Yamamoto, R., Ishii, D. and Konno, H.
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Journal Title
International J. of Theoretical and Applied Finance 10
Pages: 1095-1109
Peer Reviewed
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