2008 Fiscal Year Annual Research Report
統合金融リスク管理技術の研究:市場リスクと信用リスクの統合分析
Project/Area Number |
18310109
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
今野 浩 Chuo University, 理工学部, 教授 (10015969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 順哉 中央大学, 理工学部, 准教授 (40334031)
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Keywords | 信用リスク / ロジット・モデル / 2次回帰モデル / 半正定値ロジット・モデル / 指標選択 / インデックス・トラッキング / 回転率制約 / インフォーメーション・レシオ |
Research Abstract |
市場リスク研究に関しては、Lo-MacKinlayの最大予測可能性ポートフォリオ(maximal predictability portfolid)モデルにいくつかの改良を施し、良好な結果を実現したことがあげられる。 その1つは、多期間運用に当たって、モデル中に使用するファクターを固定せずに、各期ごとに最も当てはまりのよいものを選択する方法を利用したこと、もう1つは、各期ごとの資産の入れかわり(回転率)に関する制約を追加することによって取引コストを削減し、実質的なパフォーマンスの改善に成功したことである。 回転率制約を追加することによって、計算量の大幅削減が可能になったので、従来は解けないと考えられてきた、1000銘柄以上を対象とする最大予測可能性モデルが、現実的時間(パソコン上で10分)以内で解けるようになるものを期待される。 このほか、インデックス・トラッキングを行う際の収益率を改善するため、Transfer Coefficient制約つきの最適化モデルを提案し、これによってアクティブ運用の基本指標であるインフォーメーション・レシオを改善することに成功した。 信用リスクの研究としては、過去数年にわたって取り組んできた、半正定値ロジット・モデルの倒産確率推計精度を改善するために、財務指標の選択に当たって2次回帰モデルを導入し、最良ファクター・セットを選定する方法を開発した上で、その有効性を確認した。
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Research Products
(7 results)