2006 Fiscal Year Annual Research Report
確率・統計的アプローチによる災害リスクアセスメント手法とその安全施策立案への応用
Project/Area Number |
18310111
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
関根 和喜 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (40017934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 實 総務省消防庁消防大学校, 消防研究センター・技術研究部, 部長 (60358778)
村上 史朗 横浜国立大学, 安心・安全の科学研究教育センター, 特任教員(助教授) (30397088)
古屋 貴司 横浜国立大学, 安心・安全の科学研究教育センター, 特任教員(講師) (10397086)
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Keywords | リスクアセスメント / 災害統計分析 / リスクコミュニケーション / 安全施策立案 / GIS |
Research Abstract |
本研究では、各種現場での災害・事故の発生を各種の背景や複雑な要素が支配して生じる"フラクタル性を有する確率過程"としてモデル化することを基礎とし、リスク曲線を適用した新しい産業災害統計分析手法を用いて、災害リスクアセスメントとその安全施策立案における意思決定の方法論の構築とシステム化を試みる。この方法論の特徴は、それを利用して、各種災害リスクの評価と異種災害間でのリスクの比較および災害対策効果の評価や企業や行政の安全施策の方向づけを可能にするとともに、この方法論を企業、行政および自治体等が具体的に利用し易い形にシステム化するところにある。平成18年度で得られた成果の概要は以下の通りである。 (1)パーコレイトシミュレーションを用いて、一般化リスク曲線を推定する手法を検討した。同時にリスクのレベルが一定である場合のリスク曲線から得られるパラメータの分布を調べ、その分布形状から安全性向上の有無の判定の基準を示した。 (2)本手法の理論的なバックグラウンドとしてリスク曲線の形状と産業災害およびその抑制メカニズムとの対応を確認した。そのため、パーコレイトシミュレーションにおける次元、配位数等の変化とリスク曲線との対応を求め、これらのパラメータの意味を社会心理学的に考察した。その結果を基に、一般的な災害生起統計則(支配パラメータ)の導出を行った。 (3)各種の社会空間上でのリスク曲線の情報を色合いおよび濃さで視覚表示する手法を考案した。 (4)産業災害の発生要因の分析とその結果に基づいたリスク解析を実施し、本リスクアセスメント評価手法の有効性を検証した。
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Research Products
(1 results)