2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18310116
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鈴木 和彦 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (50196797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柘植 義文 九州大学, 工学研究院, 教授 (00179988)
GABBAR Hossam 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (50403481)
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Keywords | 安全管理 / リスク解析 / 安全情報データベース / 運転支援 / シミュレータ |
Research Abstract |
ダイナミックシミュレータを中核とするプラント安全管理統合化システム(異常進展解析・異常挙動予測システム・リスク評価システム)の構築;化学プラントの安全管理を行うためには,異常が発生したときの異常状態の挙動を予測することが重要である.昨年度までは,対象プラントの設計情報を利用した異常伝搬経路探索システムの基本アルゴリズムの開発を行った.すなわち,対象プラント内の変数間の因果関係を定性的に表現する符号付有向グラフに変数間の異常伝搬速度を付加したモデルをプラント設計情報から作成し,そのモデル上で異常が最も早く伝搬する経路を自動的に探索するアルゴリズムを開発した.また,ボイラープラントシミュレータで典型的な異常状態を発生させたときの異常状態の伝搬状況に対応した異常伝搬経路の探索の可能性を検証した.その結果,プラントの安定運転のために設置されている制御系が異常の伝搬を抑制できない最悪のケースについては,異常伝搬状況を表現する異常伝搬経路を探索することができた. 安全情報データベース統合化;事故とヒヤリハットは,発生構造は同じであり,そこから事故に拡大しなかったものがヒヤリハットである.つまり,同じ直接要因や起因事象から事故に拡大したものと,ヒヤリハットで収まったものが存在する.ヒヤリハット情報及び事故情報を蓄積し,関連付けるためのヒヤリハット・事故情報統合システムを開発した.このシステムはヒヤリハット・事故の情報間の関連付け機能を有している.情報間の関連付けとは,異常事象をコード化した,検索コードを利用して,類似事例検索を行う機能である.これにより,成功体験であるヒヤリハット情報から有用な知識を抽出することができる. 安全情報教示システム;バッチプラント異常時におけるオペレータの行動支援を目的として,ダイナミックシミュレータを用いた運転支援システムを構築した.プラント状況に相応しい運転指標や模範操作を教示する.それにより(1)熟練オペレータと同等の状況判断を下せるよう支援する機能と(2)適切な操作要領を理解させて手順ミス・操作遅れなどの誤操作を防ぐ機能を実現した.
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Research Products
(6 results)