2007 Fiscal Year Annual Research Report
構造損傷のセンシング技術とそのモニタリングシステムの開発
Project/Area Number |
18310119
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
宇都宮 登雄 Shibaura Institute of Technology, 先端工学研究機構, 教授 (60176708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 敦史 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (30280994)
佐藤 裕 宇宙航空研究開発機構, 総合技術開発本部, 主幹研究員 (30196282)
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Keywords | 安全システム |
Research Abstract |
複合材/金属のボルト接合した試験片を用いて,引張り型荷重下での損傷検出試験を実施した.主に単列の試験片を対象として,センサボルトを用いて,荷重伝達機構の遷移など力学挙動のモニタリングの検出ができることがわかった.また,過大荷重がかかった場合を想定し,ボルト周りに起こる複合材の初期段階の損傷の検出ができることを示した. 前年度に検討を行ったひずみゲージを回路中の一素子として組み込んだ発振回路を構成した計測モジュールを実際の損傷試験の場に適用し,測定精度,安定性等の検討を行った.繰り返し荷重下での損傷試験を実施し,発振回路を構成した計測モジュールにより疲労き裂の発生・進展にともなうひずみ平均値の変化を測定した.その結果,ひずみの平均値の変化に基づいて,ひずみゲージが添付されている場所の近傍にき裂が発生,進展する状況を検出できることを示した.この発振回路によるひずみ測定は,長時間にわたってひずみ値のンプリング問の平均値を採取するところに特徴がある.構造物内で多点および長時間にわたる計測では膨大なデータの処理などの問題が発生する.発振回路によるひずみ計測は,損傷の有無を計測出力のみで判断できる可能性があり,多点や長時間の計測を対象とする場合に有効と考えられる.さらに,光通信機能用いたワイヤレス通信によるひずみの計測を試みた.計測精度には若干の問題はあったが,繰り返し荷重によるひずみ波形は,通常のひずみ計測による結果と同程度の計測が可能であった. また,回転部材の疲労センシングの予備的試験として,アルミニウム合金試験片の回転曲げ疲労試験を行い,高サイクル域までの疲労寿命曲線を採取することができた.
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