2007 Fiscal Year Annual Research Report
重力および微動観測データの同時逆解析に基づく3次元地盤構造の高精度推定法の開発
Project/Area Number |
18310122
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
盛川 仁 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 准教授 (60273463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
駒澤 正夫 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 主任研究員 (40357025)
野口 竜也 鳥取大学, 工学部, 助教 (20379655)
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Keywords | 重力異常 / 微動アレー観測 / 逆解析 / 基盤構造 / レーリー波 / 分散曲線 / ブーゲー異常 |
Research Abstract |
アルゴリズムの中に,1地点での3成分の微動観測から求められる水平動/上下動スペクトル比(以下では,H/Vとする)を用いてアレー観測地点の間の速度構造を補間する方法を採り入れる手法を検討した。すなわち,1地点での3成分の微動観測から求められるH/Vを用いてアレー観測地点の間の速度構造を補間する。アレー観測に比べて1地点での3成分観測は非常に簡単かつ効率よく実施できるため,その記録を有効に利用できるアルゴリズムとすることは,観測の効率化,地盤構造の推定精度の向上の両面から非常に重要であるからである。 微動のH/VはRayleigh波の基本モードのellipticityに対応するということを仮定したうえで,与えられた地盤構造から理論的に求められるellipticityが観測値から得られるH/Vを説明できるように構造を決定する,というプロセスをアルゴリズムの中に取り入れた。H/Vを取り扱う場合,H/Vのピーク周期のみを理論値と解析値で対応するように地盤モデルを決定するのか,それとも,H/Vの周波数軸上での形状までもあわせるのか,という点について検討した結果,前者の手法を採用した。これは,H/Vの最適化においては,局所解が非常に多く,まったく物理的にありえないような地盤構造に収束する場合がある。しかも,実際に観測される微動はRayleigh波だけで構成されるわけではないため,H/Vの形状を利用すると間違った構造に収束してしまう場合があることが明らかとなったためである。 以上のようにして,観測記録に含まれている誤差を前提とした,ロバストで,かつ,合理的な制約を与えて不要な局所解を排除することが可能なアルゴリズムを構築した。また,前年度に選定したフィールドにおいて微動と重力の観測を実施し,本研究で開発した解析手法の適用についても,着手した。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Detailed study on ground structure around Hsinchu city, Taiwan using gravity and microtremor surveys2008
Author(s)
Morikawa, H., Chen, H.-T., Takahashi, C., Kawatsure, H., and Komazawa, M.
Organizer
Fifth International Conference on Urban Earthquake Engineering
Place of Presentation
Tokyo, Japan
Year and Date
20080304-05