2009 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子発現制御の分子機構の解明を目的とした修飾ヒストン合成法の開発
Project/Area Number |
18310145
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
相本 三郎 Osaka University, 蛋白質研究所, 教授 (80029967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田嶋 正二 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (50132931)
川上 徹 大阪大学, 蛋白質研究所, 准教授 (70273711)
末武 勲 大阪大学, 蛋白質研究所, 准教授 (80304054)
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Keywords | ヒストン / メチル化 / 化学合成 / 翻訳後修飾 / ライブラリー / メチル化リシン / ヒストンH3 / ライゲーション法 |
Research Abstract |
化学的に多様な修飾ヒストンを効率よく合成する方法を開発することによって合成修飾ヒストン調製し、それらを用いてヒストンH3の関与する遺伝子発現制御の分子機構を解明するため、本研究を行った。 まず、N末端テイル部位に相当するヒストンH3(1-33)およびヒストンH3(1-43)のいわゆるテイル部位の特定のリシン残基がモノ、ジ、トリメチル化されたものを合成し、ヒストンH3K9me3がpolycomb repressive complex 2 (PRC2)の活性を促進することを見出した。さらに、ヒストンH3K9me3がPRC2のメチル化活性を促進するのは、EedがH3K9me3を認識しているためではなく、これにはEzh2かSuz12のC末端部分が関与しているのではないかとの結論を得た。 全長修飾ヒストンの合成においては、Cys-Pro-ester基を有する合成ブロックを用いる縮合反応を詳細に解析した結果、本合成ブロックを用いる場合には、合成ブロックを一旦ペプチドチオエステルとして単離する事はせず、直接ペプチド鎖の縮合反応に用いる必要があるとの結論に至った。そこで、反応を単純化するため、合成ブロックとして直接法で合成したペプチドチオエステルを用いて縮合することとした。Fmoc-ヒストンH3(44-95)-SCH_2CH_2CO-Leu-OHとCys-ヒストンH3(97-135)-OHをメルカブトエタンスルホン酸ナトリウム存在下、中性緩衝液中で反応させた結果、50%以上の縮合効率で、Fmoc-ヒストンH3(44-135)を得ることが出来た。最終生成物である修飾ヒストンH3(1-135)の合成に向けて、N末端セグメントの調製を進めている。 また、ヒストンの精製法として光分解性の精製用タグの開発に成功し、最終段階でのヒストンの精製に威力を発揮するものと期待している。
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] Histone H3K9 trimethylation stimulates the histone H3K27 methylation activity of PRC2 bypassing Eed2010
Author(s)
Isao Suetake, Saburo Aimoto, Yuko Aoki, Kyoichi Isono, Toru Kawakami, Hiroshi Kimura, Akihiko Koseki, Yuichi Mishima; Osamu Nishimura, Shoji Tajima, Makoto Watanabe
Organizer
Keystone symposium
Place of Presentation
Sagebrush Inn and Conference Center, Taos, New Mexico
Year and Date
2010-01-20
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