Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 博 一橋大学, 経済研究科, 教授 (10134636)
小杉 泰 京都大学, アジアアフリカ地域研究研究科, 教授 (50170254)
杉田 英明 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (90179143)
西尾 哲夫 国立民族学博物館, 研究戦略センター, 教授 (90221473)
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Research Abstract |
本研究は,アラビア語インターネットの急速な発展に代表される新メディアの普及によって急激な変動を遂げつつあるアラビア語使用地域の社会の将来を,文化,とりわけ情報環境に焦点を絞って見通すことを目的にしている。第2年度目である本年度は,初年度に作成した研究領域別の作業方針にしたがい各種データの収集とその入力作業を昨年度に継続して行うとともに,主題別の考察を進めた。第一の辞書研究では,各種辞書,事典をサーベイし,語彙,文体の変化を研究するためのデータ収集と語彙,文体データの入力を継続して実施した。この作業のために昨年度作成したアラビア語,日本語辞書の試作版の参考資料の図書館閲覧版を作成した。第二のメディア研究では,基本データ,語彙や文体に関するアラビア語入力作業を行うとともに,各種アラビア語メディアの近年の動向を分析し,イラク戦争後の国際政治やイスラーム運動との関係,国別の特性や新メディアによるアラビア語公共圏の変容,新しい政治文化や市民社会的活動との関係などの考察を行った。第三の小説,雑誌研究では,新メディアが影響を与えつつある語彙,文体に関するデータに関する研究を行うとともに,アラブ世界の最新の文芸事情についても調査した。これに関連して現在アラビア語使用地域で刊行されている雑誌のサーベイも昨年度に継続して実施した。また上記の各班のデータ入力作業と並行して,アラビア語の複雑な文法体系に対応した,アラビア文字の高度情報処理に関するプログラム開発についても昨年度に引き続き検討を行なった。
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