2008 Fiscal Year Annual Research Report
南インド村落構造の変動:四半世紀後の再調査とGISの応用研究
Project/Area Number |
18310157
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
水島 司 The University of Tokyo, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70126283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳沢 悠 千葉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (20046121)
中村 尚司 龍谷大学, 経済学部, 教授 (50172424)
辛島 昇 東京大学, 東洋文庫, 研究員 (10014466)
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Keywords | インド / タミルナード / 農村 / 環境 / 送金 / 農外雇用 / 移民 / GIS |
Research Abstract |
本研究は、インドのタミルナード州ティルチラーパッリ県ラールグディ郡を対象にして、現時点の農村社会に関する情報を追跡調査で収集することによって、19世紀後半から現在に至る南インド農村社会の変化、とりわけ過去四半世紀の変化を解明し、今後の動向を見定めることを目的とした。 本年度は、1,前回の調査データのデジタル化とGIS化、2.土地台帳のGIS化、3.現地調査の実施による過去四半世紀間の村落変化に関するデータの収集と報告、4,国際学会への参加と報告という四つの作業目的をもって研究を実施した。 これらの四つの目的の内、1についてはデジタル化を終えてGIS化を進め、3については対象村落での悉皆調査を終了してデータ入力を終え、その成果の一部を論文や著作などの形で発表し、4についても二つの国際会議で報告を実施した。しかし、2については、膨大なデバッグ作業が必要なため、完成させることができなかったが、引き続き作業を行っている。調査全体をまとめた出版に関しては、分担研究者がいずれも既に日本語による個別雑誌での発表をしえたため、22年度にインド統計研究所と合同で実施する予定の国際会議を終えて英文でまとめる予定である。 今回の調査で明らかになったのは、都市と農村との連動性の強化、村内のリソースの硬直化、村外での経済活動の規定性の強まり、村外政治の農家生存戦略への影響の強まりなどであり、こうした点については、インド全体の経済変動と環境の問題と連関させて新たなプロジェクトを発足させ、さらに問題を追及することとした。
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Research Products
(26 results)