2006 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア大陸部における土地利用変化のメカニズム-フィールドワークとRSの結合-
Project/Area Number |
18310160
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河野 泰之 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (80183804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳澤 雅之 京都大学, 地域研究統合情報センター, 助教授 (80314269)
縄田 栄治 京都大学, 農学研究科, 助教授 (30144348)
梅崎 昌裕 東京大学, 医学系研究科, 助教授 (30292725)
越智 士郎 近畿大学, 農学部, 助教授 (80251081)
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Keywords | 東南アジア / 土地利用 / リモートセンシング / 環境保全 / 森林植生 / 地理情報システム |
Research Abstract |
本研究は、東南アジア大陸部を対象として、土地をめぐる環境保全と貧困削減の二律背反という現状を、より長期的な土地利用のダイナミズムに位置づけることにより、環境保全と貧困削減が本来的にもつ相補的な関係の再構築を目指す。そのために、ミクロなレベル(例えば村レベル)を対象として、長期的な土地利用変化のパターンを明らかにしてその要因を分析するとともに、地域住民による生活・生業実践としての土地利用と環境保全や貧困削減などの政策プログラムが誘導しようとしている土地利用との整合性を検討する。 平成18年度の主たる成果は以下の3点である。 1)ベトナム北部山地、中国南部・雲南省、ラオス北部山地、タイ北部山地などを対象地域に選定し、空中写真や高精細人工衛星画像を収集するとともに、土地利用の現状や履歴、社会経済史に関する現地調査を開始した。 2)対象地域間で長期的な土地利用変化のパターンを比較するために、森林植生、草地植生、水面、その他を大区分とし、それぞれを自然被覆と人工被覆に中区分する土地被覆/利用区分のモデルを提示した。これは、東南アジア大陸部の植生と農業形態の特徴を踏まえつつ、土地被覆と土地利用の両者を統一的な基準で表現することができる新たな区分である。 3)クラスタリングによる土地被覆/利用単位の調整、デジタル標高モデルを組み合わせた土地被覆判定、サンプリングによる土地利用履歴調査など、それぞれのケーススタディーに見合った土地被覆/利用を判読するための技法の開発に着手した。
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