Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 尚武 鳥取環境大学, 環境情報学部, 客員教授 (10011305)
奥田 潤 名城大学, 名誉教授 (00076704)
古川 裕之 金沢大学, 医学部附属病院・臨床試験管理センター, 准教授 (50361986)
川村 和美 名城大学, 薬学部, 非常勤講師 (10424946)
渡辺 義嗣 東方薬科大学, 薬学部, 教授 (90191808)
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Research Abstract |
1.薬をめぐる倫理問題及び薬剤師が直面する倫理的、法的問題を明らかにする研究の一環として,鈴木勉先生(日本緩和医療薬学会理事長,星薬科大学教授)による講演会を開催し,がんの痛みをとる緩和医療薬学の課題と展望について,地域との専門職も交えて検討した。奥井登美子先生(奥井薬局)から保険薬局薬剤師の立場から,現在の薬事医療行政のもとで薬剤師が直面する課題について専門的知識の提供を受けた。 2.9月15日に,国際シンポジウム「医療、薬学の歴史と文化」を開催した。ランツェラート博士(海外研究協力者)とレネヴェイ教授(ローザンヌ大学)を招聘し,両人及び奥田潤教授(研究分担者)による提題をふまえ,病気の概念とエンハンスメント,医学の権威化とその権威の解体,薬師信仰と薬にかけた病気治癒への祈りなどについて東西比較をふまえた検討を行った。このシンポジウムには研究分担者以外に,本テーマに関わる20数名の研究者が全国から参加し,学術交流を深めた。 3.研究課題を遂行しつつ,類似の関心を有する専門職や研究者との交流を拡げるために,『薬局』に「薬剤師のモラルディレンマ」の連載を開始した(1-3月)。薬剤師倫理教育をめぐるシンポジウムを日本医療薬学会及び日本薬学会で企画開催し,全国の薬学関係者と意見交換し,薬剤師倫理教育推進のたに共に協力しあうことになった 4.薬の歴史と文化について深めるため,富山大学和漢医薬学総合研究所及び民族薬物資料館を訪問調査し,済木育夫研究所長及び小松かつ子館長より研究活動の実際について説明を受けた。合わせて,薬種商の館金岡邸ならびに広貫堂資料館を見学し,富山おける薬の製造と販売の特徴について調査した。 以上の活動により,薬学倫理のための教科書『薬剤師のモラルディレンマ』及び『薬の歴史と文化』の作成が進み,平成20年度に刊行のめどを立てることができた。
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