2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18320044
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
黒田 彰 Bukkyo University, 文学部, 教授 (80178136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 昭雄 成城大学, 文芸学部, 教授 (80022284)
三木 雅博 梅花女子大学, 文化表現学部, 教授 (70165992)
山崎 誠 国文学研究資料館, 教授 (70094696)
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Keywords | 日本文学 / 比較文学 / 幼学書 / 孝子伝(図) / 太公家教 / 司馬金竜墓出土屏風 |
Research Abstract |
以下、交付申請書「研究の目的」の項目に従い、本年度の実績を報告したい。 (1)孝子伝図資料の集成公刊 まず黒田の『孝子伝図の研究』公刊が数多くのそれを体系的に紹介する(11月)。また、昨年度説話文学会大会の国際シンポジウム「孝子伝研究の現在」の内容が『説話文学研究』42として刊行された(7月。黒田、三木等の論考を含む)。 (イ)「孝子伝図集成」の公刊 日本語版原稿が完成し、それに基づき目下、英、中国語版の作成が進行中である。 (ロ)内蒙古和林格爾語幹壁画墓の研究 孝子伝図の全貌が黒田前掲書の図版及び、I二3章で始めて紹介された。なお昨年度撮影した全壁画をデジタルデータ化(7月)、また新図版集の原稿を完成させ、次年度公刊を準備する(10月)。 (2)「太公家教注解」の公刊 原稿が完成し、公開促進費の交付を申請(11月。汲古書院予定)。山崎はP.ドミュエヴィル(仏)の「太公家教」を訳了し、黒田は新出トルファン本(大谷文書)の系統研究に着手する(共に3月)。 (3)国外における古代幼学諸研究の動向調査 幼学の会として、未開拓の分野を博捜、黒田の委託研究(学振)とも連携させ、その重要不可欠な業績を精選し、報告書「海外の幼学研究」としての邦訳紹介を企画した(3月)。本年度取り上げたのは、次の四点である。 (1)白謙慎「黄易とその友人達の残した知的遺産-RecarvingChina'sPastの提起した諸問題への反論-」(英文) (2)P.ドミュエヴィル「太公家教」(仏文) (3)富田幸次郎「北魏時代の石室」(英文) (4)K.N.ナップ『無私の孝子』(英文) (4)新領域の開拓 幼学の会は太公家教の研究を一応完了、1月から北魏司馬金竜墓出土屏風の解読に入った。当該屏風は列女伝図、孝子伝図を描き、詳細な榜題を伴う点、古代幼学の実態を示す資料として貴重なものながら、研究が非常に遅れている。事前準備として、山西省に赴き、大同市博物館、山西省博物院に分蔵される該屏風の調査を実施(10月末)。
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Research Products
(12 results)