2007 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツ近・現代文学における〈否定性〉の契機との働き
Project/Area Number |
18320050
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
浅井 健二郎 Kyushu University, 大学院・人文科学研究院, 教授 (30092117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小黒 康正 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 准教授 (10294852)
杉谷 恭一 熊本大学, 文学部, 教授 (90040500)
小川 さくえ 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (80244185)
増本 浩子 神戸大学, 文学部, 教授 (10199713)
桑原 聡 新潟大学, 人文学部, 教授 (10168346)
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Keywords | ドイツ文学 / 否定性 / ムージル / ゲーテ / ホーフマンスタール / フケー / アイヒェンドルフ / アドルノ |
Research Abstract |
本年度は本研究の二年目にあたり、当初の研究計画に基づき、問題点の更なる展開を目指して、研究分担者全員参加システムによる二度の研究会を開いた。研究会においては、主として、(1)総論的考察の深化を図る研究報告(「否定性」の概念を、ひき続き、神学的/哲学的/美学的領域それぞれにおける問題史的観点から、できるだけ文学との関連性へと収斂させつつ検討する)、(2)予備研究および初年度の研究成果の更なる発展的継承を図る各論的研究報告(ドイツ文学・思想における「否定性」の働きを、通時的視点から捉える)、(3)理論的考察を叙述へともたらす研究報告(上記(1)、(2)で捉えられた〈文学における「否定性」の問題〉を「我々の問題」として理論的に構築/叙述する)を行い、かつ議論を重ねた。(第三回研究会:9月15日-17日、研究報告7本と特別講演〔下記参照〕1本;第四回研究会:研究報告8本;いずれも九州大学大学院人文科学研究院において。) 上記(2)に関しては、本年度はとくに近代前半のドイツ文学に重点を置いたが、この観点から、9月の第三回研究会では、日本でのゲーテ研究の第一人者である柴田翔・東大名誉教授を招いて、「ゲーテにおける〈否定性〉と〈肯定性〉」について講演討論していただくとともに、9月16日〜17日の丸二日間にわたって各研究報告の検討にも加わっていただき、実りのある活発な議論ができた。 また、初年度の日本独文学会秋季研究発表会でおこなった、本研究課題に基づくシンポジウム「ドイツ近代文学における〈否定性〉の契機とその働き」の発表論考を、加筆/改稿したかたちで「日本独文学会研究叢書」の一冊として刊行し、高い評価を得た。 なお、本科研費により、上述したような研究会をもつことができた上に、本研究のより効果的な進展に不可欠である機器/設備、およびさまざまな書籍/視聴覚資料をかなりの程度に充実させることができた。
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Research Products
(17 results)
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[Book] Kulturfaktor Schmerz2008
Author(s)
Yoshihiko Hirano, Christine Ivanovic, T.Pekar, H.Varopoulou, H.-T.Lehnann, Y.Koda, G.Brandstetter, G.stumpp, D.Goltschnigg, R.Gorner, M.Kawanaka, G.Neumann, K.Omiya, S.Kitagawa, K.Okamoto und M.Reithmann
Total Pages
257
Publisher
Konighausen&Neumann(Germany)
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