2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18320057
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐藤 大志 Hiroshima University, 大学院・教育学研究科, 准教授 (90309625)
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Keywords | 楽府 / 『隋書』音楽志 / 南北朝 / 制度 / 雅楽 |
Research Abstract |
本研究では、文学・歴史・思想・音楽などの各領域の研究者が協力分担し、幅広い領域の知見を結集することによって、南北朝期の楽府と楽府詩の問題を、多角的な視点から解明することを企図する。その具体的な検討課題として、本研究では『隋書』音楽志の詳細な分析と訳注の作成を重点的に行い、その分析と検討を踏まえた上で、研究分担者がそれぞれ六朝から唐にかけての楽府関係資料の収集、楽府詩の創作面・表現面からの研究、楽府の思想的背景の研究、楽府の音楽的側面の研究などを進めている。 本年度は、『隋書』音楽志(中)の本文校訂と訳注作成を中心に、ここまでの成果に基づき、南北各王朝朝の宮廷音楽の沿革を整理し、南北の宮廷音楽が、隋王朝によって統合される過程を明らかとした。特に、北朝の宮廷音楽から隋王朝の宮廷音楽が形成される初期段階の解明が、本年度の主な成果としてあげられる。この初期段階の制度が、陳王朝攻略によって南朝旧来の雅楽及びその制度を手中に収めた後、北朝側の系譜と南朝側の系譜が、どのようにぶつかりあい、やがては統合されてゆくのか。その解明が次の課題である。 また本年度は、都府立大学の渡辺信一郎教授及び四川師範大学大学院の王小盾教授に講演を依頼し、南北朝及び隋朝の宮廷音楽、特にその制度面に関する研究課題に関する助言・指導を得ることができた。 なお、『隋書』音楽志の本文校訂と訳注の検討結果は、「『隋書』音楽志訳注稿(三)」と題して、学術雑誌『中国学研究論集』に掲載し、その成果を公表する。
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Research Products
(7 results)