2006 Fiscal Year Annual Research Report
19世紀「官話」の諸相ー「周縁(ヨーロッパ・朝鮮・琉球・日本)」からのアプローチ
Project/Area Number |
18320071
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
内田 慶市 関西大学, 文学部, 教授 (60115293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木津 祐子 京都大学, 文学研究科, 助教授 (90242990)
奥村 佳代子 関西大学, 文学部, 助教授 (10368194)
玄 幸子 関西大学, 外国語教育研究機構, 教授 (00282963)
小野 文 関西大学, 付置研究所, PD (00418948)
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Keywords | 近代語 / 官話 / 宣教師 / 唐話 / 琉球 / ヨーロッパ人 / コーパス / データベース |
Research Abstract |
本研究における今年度の主要な目的は、(1)周縁各地における19世紀官話資料の調査と収集、(2)文献目録・解題の作成、(3)資料の電子テキスト化であったが、このうち、(1)と(2)については、8月未から9月初めにかけて、内田、小野、奥村がフランスおよびドイツに赴き、現地での資料収集に当たった。また、同時期に、ドイツのエアランゲン大学で開かれた「東西言語文化接触」の国際シンポジウムにおいて、内田・小野が「コルディエの文献目録」を中心に、それをどのように再構築して近代語文献資料目録あるいはコーパスを作成するかの研究発表を行った。なお、分担者の木津と奥村はそれぞれ沖縄と中国にも赴き、現地での資料収集につとめた。また、内田は平成19年3月にもイタリアに赴き、ローマ中央図書館において資料の収集を行った。 今年度の最も大きな実績としては、「近代漢語文献コーパス」のプログラムをほぼ完成し、その具体的中身として第一期分として、「語言自邇集」(初版・第二版・第三版)「正音撮要」「官話類編」「聖諭広訓直解」「京話指南」「華英通語」などを電子テキスト化したことがあげられる。本プログラムは、原本の写真と電子テキストが連動して表示され、語彙検索、書名検索、異体字検索等々が可能になる、近代語コーパスとしてはおそらく世界で初めてのものである。平成19年度から正式運用を予定しているが、どのように公開するかについては、著作権の問題もあり、今後の検討課題である。なお、同プログラムに収録する電子テキストについては、平成19年度も引き続き作業を進めていくことになる。 以上のほか、各メンバーはそれぞれの分担項目における研究活動を行い、著書1冊、論文11編を発表し、口頭発表(国際シンポジウムを含む)11回を行った。
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Research Products
(4 results)