2006 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア残留日本語と日本語諸方言との相関にかんする研究
Project/Area Number |
18320072
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
真田 信治 大阪大学, 文学研究科, 教授 (00099912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 義道 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教授 (60190659)
中井 精一 富山大学, 人文学部, 助教授 (90303198)
ロング ダニエル 首都大学東京, オープンユニバーシティ, 准教授 (00247884)
鳥谷 善史 天理大学, 文学部, 講師 (30412133)
朝日 祥之 (独)国立国語研究所, 研究開発部門, 研究員 (50392543)
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Keywords | 言語学 / 国語学 / 残存日本語 / 方言分析 / 言語接触 |
Research Abstract |
東アジア地域(旧大東亜共栄圏)には、戦前・戦中に日本語を習得し、現在もその日本語能力を維持・運用する人々がいまだ多数存在する。 本研究では、これらの地域でのフィールドワークによって、現地での日本語運用のデータをさらに増やすとともに、そのデータにかかわる日本語諸方言を調査記述し、両者の対照を行うことを目的とする。 当該年度は本研究での最初の年度であるので、各地域において実地の調査を行い、データの収集に努めた。 本年度に実地調査を行った海外要地は、次の地点である(括弧内は主担当者)。 ・中国・黒竜江省佳木斯(真田信治・水野義道・松丸真大・張守祥) ・韓国・釜山(中井精一・鳥谷善史ほか) ・北マリアナ連邦サイパン/ティニアン(ロングダニエルほか) ・ロシア・サハリン(朝日祥之) なお、サハリンからの引き揚げ者を対象にして、北海道稚内/新十津川での実地面接調査を行った(朝日祥之・真田信治ほか)。 実地調査ではすべての会話を収録するよう努めた。その収録データを研究室において文字化する作業を順次進めた。 作成された文字化データ集を用いて、いくつかの項目に関しては分析を施し、検討会議において互いの成果を発表しつつ、次年度に進めるべき研究についての見通しを立てた。 なお、台湾については研究代表者(真田信治)と研究協力者(簡月真)が以前から継続して調査しているデータがあるので、そのデータの分析を進めた。次年度は、台湾での日本語クレオールの実態についてのフィールドワークを行う予定である。
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