2009 Fiscal Year Annual Research Report
中英語後期から近代英語にかけての言語的性質の変容に関する研究
Project/Area Number |
18320076
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
家入 葉子 Kyoto University, 文学研究科, 准教授 (20264830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大門 正幸 中部大学, 国際関係学部, 教授 (70213642)
谷 明信 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (90236670)
尾崎 久男 大阪大学, 言語文化研究科, 准教授 (60268381)
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Keywords | 中英語 / 初期近代英語 / 語順 / 定型句 / 不定詞 / 歴史的文体論 / 語彙 / ワードペア |
Research Abstract |
すでに昨年までの3年間において、研究代表者および研究分担者は、それぞれの専門領域を中心に研究を進めてきた。たとえば、代表者の家入は、否定構文や不定詞構文の視点から、中英語と近代英語の連続性と変動を論じてきた。同様に、分担者の大門は語順や外国語の影響に焦点をあてながら、中英語と初期近代英語の連続性と変動を論じてきた。平成21年度は、研究計画の最終年度であったので、これまでの研究を個人レベルでさらに進めたともに、全体として、研究の総括にも力を入れた。特に言及したい点は、研究計画の初期の段階から予定していたインスブルック大学との連携を、国際学会という形で実現することが出来た点である。インスブルック大学のManfred Markus氏を中心とした研究グループは、中英語散文や近代英語の書簡を収集したコーパスの編纂に従事してきたことで知られており、本研究計画の遂行にあたっても、各方面で協力をあおいでいる。Markus氏と本研究の研究代表者の主催による国際学会は、2009年7月5日~9日の5日間、インスブルック大学で開催し、この学会を通して、世界各地のコーパス研究者との議論の機会を提供することができた。本研究グループからは、研究代表者の家入と研究分担者の谷が参加し、研究報告を行った。 これまでの英語史研究においては、古英語・中英語に焦点があてられることが多かったが、英語史のもっとも大きな変動は中英語後期から初期近代英語にかけて起こっており、英語の変化のメカニズムを探る上では、中英語後期から近代英語にかけての言語の連続性と、その連続性の中に見られる変動を観察することが不可欠であることを、4年間の研究を通して明らかにすることができたといえよつ。,
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