2007 Fiscal Year Annual Research Report
災害時の外国人のための「やさしい日本語」と社会的ニーズへの言語学的手法の適用
Project/Area Number |
18320078
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
佐藤 和之 Hirosaki University, 人文学部, 教授 (40133912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉戸 清樹 国立国語研究所, 所長 (10099913)
馬場 康維 統計数理研究所, 教授 (90000215)
前田 理佳子 大東文化大学, 外国語学部, 講師 (10324732)
水野 義道 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (60190659)
米田 正人 国立国語研究所, 上席研究員 (20000432)
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Keywords | やさしい日本語 / 外国人 / 災害情報 / 地震 / 防災 / 情報弱者 / 日本語能力 / 日本語教育 |
Research Abstract |
災害時の外国人のための「やさしい日本語」研究は「検証」「開発」「展開」という大きな3軸によって進められている。2007年度の研究活動と研究成果は以下の通り。 ○検証グループでの活動と成果:日系ブラジル人・チリ人の調査を行うと共に、日本在住の外国人の日本語能力を簡便に知るためのポルトガル語とスペイン語によるインストラクションビデオを作成した。簡易版日本語能力試験は有用であることを検証した。この試験を用いて、外国人の日本語能力をもとにした居住マップを作成中。 ○開発グループでの活動と成果:「やさしい日本語」による情報提供のためには、理解しやすい談話構成を考える必要がある。この談話構造の分析の成果を用いて、ある日本語文を形態素解析して、読みや品詞、原型を与えると同時に、日本語検定語彙レベルを付与する。外国人に提示したい日本語がやさしいかどうかを判定するための「やさしい日本語」化支援システムを作成中。 ○展開グループでの活動と成果:地方自治体やマスコミ、医療関係者など、多方面で「やさしい日本語」の利用を進めるための広報活動を行っている。今年度はとくに通常の放送メディアに「やさしい日本語」を導入するための方法を検討した。日本語話者にとって許容できる遅さであり、外国語話者にとって理解可能な速度という二つの要素を満たす放送スピードを検討している。また災害時の救命救急現場へのやさしい日本語を導入するため、「やさしい日本語」による救急医療補助タグを作成中。
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Research Products
(10 results)