2008 Fiscal Year Annual Research Report
災害時の外国人のための「やさしい日本語」と社会的ニーズへの言語学的手法の適用
Project/Area Number |
18320078
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
佐藤 和之 Hirosaki University, 人文学部, 教授 (40133912)
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Keywords | やさしい日本語 / 外国人 / 災害情報 / 地震 / 防災 / 情報弱者 / 日本語能力 / 日本語教育 |
Research Abstract |
大規模な災害が発生した時に、災害弱者(言語マイノリティ)となる外国人被災者に「どうすればいいか」を伝え、安全な場所へ速やかに誘導する災害情報の伝達表現を研究した。 研究では1.日本語能力が初級の外国人でも理解できる「やさしい日本語」表現の辞書化と文法要素の構築を行った。文法要素には一文あたりの拍数や文節数なども含んでいる。2.同構文を使った放送時の音読スピードや文節間のポーズ時間の取り方についての聞き取り実験も行った。3.日本国内に居留あるいは定住している外国人の日本語能力を把握するための調査を行い、その結果をもとに「やさしい日本語」を使った避難情報の伝達効果について統計学的に推定した。 その結果、(A)災害時には複数の言語で伝えるよりも日本語に不慣れな外国人にも理解可能な、たとえば買い物をしたりバスに乗ったりする程度の日本語(やさしい日本語)で災害情報を伝えることは効果的であることが実証された。また(B)「やさしい日本語」化のための語彙や文法構造、読み方スピード、掲示物の表記方法等を具体化した報告書を刊行すると共に、(C)誰もが「やさしい日本語」を作ることができるように支援するプログラム「やさしい日本語化支援システム」を完成させた。
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Research Products
(4 results)