2006 Fiscal Year Annual Research Report
音声習得ストラテジーと発音学習システムに関する実証的研究
Project/Area Number |
18320094
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
戸田 貴子 早稲田大学, 大学院日本語教育研究科, 教授 (30292486)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 哲男 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (60208676)
木下 直子 明海大学, 総合教育センター, 専任講師 (40364715)
|
Keywords | 日本語教育 / 音声学 / コミュニケーション教育 / 発音 |
Research Abstract |
「発音習得プロセスに関する実証的研究(文部科学省科学研究費補助金基盤研究(C)(2)課題番号16520357)」で行った調査の結果、臨界期を過ぎて日本語学習を開始したにも関わらず、5名のNNSがネイティブ・レベルの発音習得を短期間で達成していたことが明らかになった。フォローアップ・インタビューの結果、高い発音習得度を短期間で達成した学習者のコメントには共通性が見られ、シャドーイング等の発音学習方法を積極的に用いて独自の学習を行っていることが明らかになった。 本プロジェクトでは、以上の研究成果から得た知見を生かして基礎研究を行うとともに、発音習得を促進するための教材開発を行うことにした。2006年度は、まずスクリプト作成チームと授業担当チームを立ち上げ、11本のオリジナルスクリプトを作成し、夏休みから秋学期にかけてニュース2本、ドラマ3本、アニメ1本、ナレーション2本の教材を作成し鳥科研プロジェクト会議ではスクリプトを全員に配布し、意見交流を行った。 第二に、日本語教育研究センター設置の発音コースでシャドーイング授業実践を行った。授業の様子は学習者の許可を得てビデオに録画し、シャドーイング行動の分析を行った。2007年度春学期にはシャドーイングコースを新設することになった。また、完成したスクリプトを使用して、試作版DVDを作成する手配をし、撮影・編集・オーサリング・字幕作成を行うことが決定した。 第三に、韓国におけるシャドーイング授業の実態調査を行った。韓国外国語大学通訳翻訳家養成コースの在籍生にインタビュー調査を行い、データを収集した。 日本語教育国際研究大会(コロンビア大学)、カナダ日本語教育振興会2006年年次大会(トロント大学)、韓国日本学会大会(建国大学)、韓国日語日文学会春季学術シンポジウム(誠信大学)など、研究成果を国内外の学会・研究会で発表した。
|