Research Abstract |
我々の研究目的は大学生の英語ESP教材学習時における脳内変化を分析しその特徴を調べその結果から効果的なESP教材と効果的な授業法を探ることにある。本研究では講義中の学習者の脳内変化を時間的分解能が高いEEGと空間的分解能がEEGより優れた近赤外分光法の両方の長所を利用して測定し,解析を進めてきた。本年行った研究とその成果は以下の5点である。 (1)効果的授業法に関する海外資料,教材収集のまとめ:2007年3月に中野と山内はアメリカの優れた高等教育の教授法の調査のため,カリフォルニア大学バークレー校,サンタクルーズ校,MIT,ハーバード大学,ノースイースタン大学を訪問し,Effective Teaching Centerの活動,教育サポート等についてインタビュー,視察,授業参観と公立小学校3年のITを使ったプレゼンテーション教育を参観した。これらの資料をまとめて結果を2008年9月JACET全国研究大会学会で発表する準備をしている。 (2)大学の講義中の学生の行動のプロセス区分学習時条件下の脳内血流変化(見る,聞く,考える,読む,書く,調べる,問題を指示される,質問に答える,ヒントをもらって考える(教員vs.画面のヒント))を島津のNIRSイメージング装置をレンタルして測定し,現在その解析中である。この結果は2,008年8月に開催される,AsiaTEFL2008で一部発表の予定である。 (3)大学の講義中の学習者の大学ESP教材をCALL教材として学習する場合と,教員の授業条件下で学習する場合の脳内変化について教材を準備している。この実験は平成20年度に行う予定である。 (4)英語学習と脳内変化に関する発表や講演をEEGとNIRSの観点から行った。 (5)本研究の基盤の一つとなる英語学習の脳内変化を,英語リズムに焦点を当てて脳波の観点から論じた論文を発表した。
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