2009 Fiscal Year Annual Research Report
噴火湾北岸縄文エコ・ミュージアム構想とサテライト形成
Project/Area Number |
18320125
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小杉 康 Hokkaido University, 大学院・文学研究科, 教授 (10211898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 亨 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80292308)
橋本 雄一 北海道大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (90250399)
鈴木 正章 道都大学, 経営学部, 教授 (30226550)
瀧川 渉 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (90323005)
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Keywords | エコ・ミュージアム / コア・ミュージアム / 小幌洞窟遺跡 / 発掘調査 / 文化資源 |
Research Abstract |
1)具体的内容:以下の4点に整理できる。(1)小幌洞窟遺跡第2次調査第4シーズン発掘調査で、洞窟前庭部の発掘調査を実施し、擦文文化からアイヌ文化への遺跡形成のデータを取得した。(2)縄文エコミュージアムのサテライト探索を実施した。(3)縄文エコミュージアムのコアミュージアムの運営として、第1回企画展「有珠山の山体崩壊の年代を探る」、第2回企画展「人類遣跡と津波痕跡」を実施し、最新の研究成果を公開した。(4)公開シンポジウム・ワークショップ『噴火湾北岸の人類遺跡と縄文エコミュージアム』を2010年3月20・21日に伊達市で開催し(後援:伊達市教育委員会)、4年間にわたる調査・研究の成果を公開した(要旨集『噴火湾北岸の人類遺跡と縄文エコミュージアム』〔25頁、2010年3月19日発行、400部作成〕を刊行し、参加者に配布した)。 2)意義・重要性:(1)については、これによって洞窟全体にわたっての縄文晩期からアイヌ文化期にかけての遺跡形成過程の復元が可能になった。(2)では、新たなサテライト候補地として、サテライトNo.1有珠6遺跡と関連する若生水神地点、サテライトNo.2小幌洞窟遺跡と関連する小幌谷地点を選定できた。(3)では、有珠山の山体崩壊の年代に関して、従来の見解よりも古い年代の可能性が検討され、今後の調査課題が明らかにできた。(4)では、学術的研究成果をいかにしてサテライトの整備とコアミュージアムの展示へと結びつけるかについて討議を行い、今後の本エコミュージアムの運営について地域住民との意見交換ができたことの意義が大きい。
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Research Products
(3 results)