2007 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキタス環境におけるシステムの信頼とプライバシー保護-法学・工学的アプローチ
Project/Area Number |
18330019
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
林田 清明 Hokkaido University, 大学院・法学研究科, 教授 (50145356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 勝造 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (40152136)
松村 良之 千葉大学, 法経学部, 教授 (80091502)
赤間 清 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50126265)
新田 克己 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (60293073)
長谷川 晃 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90164813)
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Keywords | プライバシー / 憲法的保護 / ユビキタス / RFIDタグ / 情報格差 / Webアプリケーション / 個人情報漏洩 / CGIプログラム |
Research Abstract |
ユビキタス・コンピューティングの日進月歩の発達とその新たな問題をフォローした。また、シミュレーション・モデルに基づく実験研究として、制度設計の前提となる、不完全情報ないし不完備な状況下での人の行動分析を行い、とくにプライバシー侵害の深刻度についての人々の評価を、千葉市内の住民を被験者として、プライバシーの侵害・財産的情報の侵害それに通常の万引きの場合について質問票調査の形式で行った。さらに、RFIDタグや携帯電話などのワイヤレス・ハンドヘルド機器、それにネットワーク化された無線センサーに無線信号を発信する半導体チップを組み込むなどのやり方で、通信による介護者の連絡システムのシミュレーション実験を試みた。 情報利用の面からは、ユビキタス・コンピューティングを支える法環境および法情報を、学生・市民さらには情報弱者にも利用可能なものにして、その実効的な社会参加を促すための基盤として、情報の蓄積と情報利用環境を備え専門的スタッフも配置された大学図書館および公共図書館のあり方と、そこでの情報アクセスに関する憲法的保護についても検討した。また、Webアプリケーションの高い安全性のシステムを構築・維持する技術を開発した。 これらの実験データおよび知見をもとに、法や制度の持つ可能性と限界を法律学的に検討した。研究の集約と意見交換を行い、本年度の研究を基に、ユビキタス・コンピューティングと財としての情報であるプライバシーの保護の、法における基本的な構造と属性を検討した。
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Research Products
(11 results)