2006 Fiscal Year Annual Research Report
ブリテン帝国とアメリカの経済思想とリーダーシップ:「帝国デザイン」の検証
Project/Area Number |
18330038
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
姫野 順一 長崎大学, 環境科学部, 教授 (00117227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堂目 卓生 大阪大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (70202207)
若田部 昌澄 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (00240440)
熊谷 次郎 桃山学院大学, 経済学部, 教授 (30047972)
深貝 保則 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (00165242)
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Keywords | ブリテン帝国 / 帝国デザイン / リーダーシップ / 帝国の統合 / 経済思想 / 覇権の移行 |
Research Abstract |
本年はプロジェクト4年計画の1年目とし全体計画の展望を明確にすると共に、ブリテン帝国の経済思想における「帝国デザイン」の共同研究を進めた。 8月4日に大阪大学で開催した研究会では、全体方針、イギリスからアメリカへの覇権移行の論点、論文執筆の展望の諸点について検討を加えた。研究会では各メンバーが研究分担の範囲を確認し、若田部は覇権移行に関する文献のサーベイを行った。 8月に訪英機会のあった深貝はイギリス側の研究協力者ドーントンとケンブリッジで打ち合わせを行った。 12月9,11日には横浜で国内の科研メンバーに加えてケンブリッジ大学からマーチン・ドーントン教授とオイジーニオ・ビアジーニ準教授を招聘し、イギリス史研究の杉原薫、秋田茂両氏の参加を得て第2回目のワークショップを開催した。 研究会は日本側とイギリス側から英語でペーパーを読み、コメント、ディスカッションを相互に繰り返した。この研究会は、第1パートのテーマを「帝国の統合」とし、「ヒュームとスミス」(堂目)、「レンティエ対生産者同盟の政治経済学」(西沢)、「マーシャル、ホブソン、ニコルソン」(姫野)、「グラッドストーンからチェンバレインにかけての帝国デザインと社会統合と経済思想」(ビアジーニ)、「ケインズ」(平井)の各報告を受けて論点が整理された。第2パートはテーマを「帝国の拡大」とし、「イギリス重商主義期(1689-1787)の植民帝国の経済思想」(熊谷)、「経済の国民構造・農民・人口:アイルランドとブリテン帝国の経済思想(1790S-1840s)」(深貝)、「マラッカ海峡」(杉原)、「イギリスおよびその帝国の租税転換1848-1914」(ドーントン)、「イギリス経済思想と19、20世紀跡転換期のインド」(秋田)の各報告をうけて議論し論点が整理された。
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Research Products
(5 results)