2009 Fiscal Year Annual Research Report
ブリテン帝国とアメリカの経済思想とリーダーシップ:「帝国デザイン」の検証
Project/Area Number |
18330038
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
姫野 順一 Nagasaki University, 環境科学部, 教授 (00117227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堂目 卓生 大阪大学, 経済学研究院, 教授 (70202207)
若田部 昌澄 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (00240440)
深貝 保則 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (00165242)
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Keywords | ブリテン帝国 / アメリカ / リーダーシップ / 帝国デザイン / 経済思想 / ナショナリズム / 新自由主義 |
Research Abstract |
研究計画の最終年度として、これまでの研究を集約する国内研究者および国内・国外研究者合同の研究集会を実施し、英文論集としてイギリスの出版社から出版する準備を進めた。具体的には、研究代表の姫野はJ.A.ホブスンを中心とする帝国デザインを解明し、それを一部に組み込んだ著書『人間福祉の経済学新自由主義の展開』を刊行した。また姫野はブリテン帝国史を研究する経済史研究者との交流を深め、その成果を書評論文、「北川勝彦編著『脱植民地化とイギリス帝国』-政治経済思想史との対話を求めて-」として発表し、ニコルソンを中心とする帝国デザインを解明した。また深貝はアイルランドを中心としてアイルランド・ナショナリズムと帝国構想を、また堂目はアダム・スミスを中心とする帝国デザインの研究を進め、それぞれ英文論集のドラフトとして完成している。当該年度においてはブリテンの帝国デザインに関する日本側のこれらのドラフトを科研メンバー以外の協力者の分を含めて持ち寄り、英文論集出版に関する打合せ会議を実施した。また研究代表の姫野とメンバーである深貝と共に英文論集の編者となることを承諾しているMartin Daunton;University of Cambridgeを招聘し、国際研究集会を実施し、英文論集編集に向けての打ち合わせ会議を実施した。また研究代表の姫野はニコルソンの帝国デザインに関わる資料の補足調査でエジンバラおよびケンブリッジにおける海外調査を実施し、深貝はイギリスおよびアメリカにおける当該研究に関わる調査を実施した。またこの間、若田部は戦間期におけるアメリカの帝国構想についての研究を進めた。本科研の最終成果として出版を準備している英文論集は、ブリテン帝国の「帝国デザインの経済思想」を解明する著書として画期的である。
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[Journal Article]2009
Author(s)
深貝保則
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Journal Title
『自由と公共性 介入的自由主義とその思想的起点』「第8章 ウェルフェア、社会的正義、および有機的ヴィジョン」(小野塚知二編著)(日本経済評論社)
Pages: 253-284
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