2006 Fiscal Year Annual Research Report
高頻度データによる株価・為替レートの計量ファイナンス分析
Project/Area Number |
18330041
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
前川 功一 広島大学, 大学院社会科学研究科, 教授 (20033748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 孝之 名古屋大学, 工学研究科, COE研究員 (80402543)
得津 康義 広島経済大学, 講師 (30412282)
河合 研一 大学共同利用機関法人, 情報システム研究機構, 研究員 (50425831)
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Keywords | 高頻度データ / 為替レート変動モデル / ジャンプ付き拡散過程 / GRACHモデル / 株価時系列モデル / CUSUM test |
Research Abstract |
18年度は、研究課題の研究に必須な高性能パソコンを導入し、株価及び為替レートの高頻度データの購入した。為替レートの高頻度データを用いて、以下に示す実証的研究を行った。 (1)為替収益率に関する1次元ジャンプ付拡散モデル(Kou Model)を推定し、モデルから計算されたオプション価格とブラックショールズモデルから推定されたそれとを実証的に比較した。この結果はMathematics and computers in simulationに掲載予定である。 (2)2国間の為替収益率に関する2次元ジャンプ付きGARCGモデルを推定し、2国間の為替収益率のジャンプに相関があることを示した。この研究の過程において最尤法はしばしば計算上の困難に遭遇したため、MCMC法による計算を試みその有効性を確認した。 (3)高頻度データから計算されるイントラデイVaRによるGARCHモデルの比較実証をおこなった。 (4)最近10年間の為替高頻度データから、Realized Volatility(RV)を計算し、何種類かのGARCHモデルから計算されたモデルボラティリティ(MV)と比較した結果、MVはRVの変動をかなりよく表現していることが検証された。今後さらに比較検討を行う予定である。 上の研究成果(1)〜(3)は、2006年度に開催されたFar Eastern Econometric Society(北京)、日本統計学会(東北大学)、日本経済学会(大阪市立大学)等で発表された。(4)は19年度の主要研究テーマとして集中的に研究を進める予定である。 また研究課題に関連した小規模な研究報告集会を19年3月に広島大学において開催した。
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