2009 Fiscal Year Annual Research Report
中国元の変動相場制移行によるアジア域内貿易構造に与える影響に関する実証分析
Project/Area Number |
18330061
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
嶋野 武志 Nagasaki University, 知的財産本部, 教授 (80380814)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須齋 正幸 長崎大学, 経済学部, 教授 (40206454)
藤田 渉 長崎大学, 経済学部, 教授 (30264196)
福澤 勝彦 長崎大学, 経済学部, 教授 (00208935)
森保 洋 長崎大学, 経済学部, 准教授 (10304924)
|
Keywords | アジア貿易構造 / 中国元レート |
Research Abstract |
本年度はアジアの貿易構造および中国の貿易政策について、ヒアリングを中心とした研究を進めてきた。東アジアにおいては、これまでも垂直的貿易構造が成立していることが示されてきたが、本研究では国際連関表を用いてこの事実を実証的に検証した。また、東アジアの中でも地域特性が存在し、それらの相互依存関係に付いても国際連関表を基礎とした分析を進め、地域グループを特定化するとともに、その相互依存関係を明らかとした。 中国の貿易政策に関しては、上海、青島を訪問し、現地の中国企業、日本企業の他、JICA等を訪問し、貿易政策、特に関税制度に関してヒアリングを行った。保税システムに関しては、海外からでは伺い知れない慣習等が存在することがヒアリングより明らかとなり、また関税を中心とする中国の貿易政策の特徴を確認した。そこでは、輸出を重視する種々の政策が確認され、これまでの研究成果と整合的な結果を得た。 為替レートの変動に関しては、中国元レートの一定の変動幅における変動が中国金融市場に与える影響を分析した。そこでは、上海株式市場の相場の上昇期に中国元の変動が影響を与える可能性が示唆されたが、その原因に関しては今後検証する必要があるものと考えている。
|
Research Products
(8 results)