2006 Fiscal Year Annual Research Report
中国貧困省の持続可能な発展にむけた社会経済学的研究-貴州省の典型地域分析
Project/Area Number |
18330066
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Research Institution | Momoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
藤田 香 桃山学院大学, 経済学部, 助教授 (00319899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹原 憲雄 桃山学院大学, 経済学部, 教授 (30123516)
厳 善平 桃山学院大学, 経済学部, 教授 (00248056)
竹歳 一紀 桃山学院大学, 経済学部, 教授 (00242800)
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Keywords | 中国貴州省 / 持続可能な発展 / 国際協力 / 貧困対策 / 循環経済 / 援助財政 / 環境紛争 / ガバナンス |
Research Abstract |
本年度は研究事業の初年度であることから、まず国内において6回にわたり研究会を開催し、各自の問題関心を述べ合い、相互認識を深めるとともに、本調査研究事業の基本的方針について確認し合った。同時に、国際協力開発銀行において、貴州省を中心とした中国に対する日本の環境・貧困対策に関する円借款の動向について、ヒアリング及び意見交換を行った。 11月には、南京大学社会学系張玉林教授を招いて、中国の工業化と農業・食糧安全について長江デルタ地域を中心に研究報告をいただいた。また12月には、中国社会科学院人口・労働経済研究所王橋研究員を招いて、中国の少数民族の風情と原生的な「農家楽(エコツーリズム)」について貴州省雷山県の事例を中心に研究報告をいただいた。 中国においては、メンバー全員の参加による調査を二度実施した。 9月には北京において、JICA中国事務所、在北京日本大使館、国務院発展研究センター(マクロ経済研究部・社会発展研究部)、国務院扶貧弁公室外資項目管理センターを訪問し、日本の対中援助(貴州省における総合貧困対策プロジェクト、日中環境モデル都市プロジェクト、その他、技術協力・無償資金援助)、環境政策と財政問題、貧困対策と国際協力などについて、ヒアリング、資料収集及び意見交換を行った。その他、関係研究者から貴州省事情について情報提供を受けた。 3月には、貴州省において、以下の調査を実施した。 1.貴陽市(貴陽市利用外資環保弁公室、貴州水晶有機化工(集団)有限公司、貴州烏江水泥公司) 2.凱里市(中共購東南州委宣伝部・黔東南州社会科学界聯合会) 3.雷山県(県委宣伝部・旅遊局) 4.三都水族自治県(扶貧開発弁公室) 同調査では、(1)日中環境モデル都市プロジェクトのヒアリング及び対象工場の視察、(2)観光振興(「農家楽」を中心とした)による少数民族地域の活性化の現状把握、(3)JICA貧困総合対策プロジェクトの対象村における村民参加による生活改善(生計工場、公衆衛生改善など)の実態調査を実施した。また貴陽市においては、趙氏(弁護士)と任氏(貴州師範大学自然保護・社区発展研究センター長)からそれぞれ貴州省における環境対策や貧困対策の現状や課題について意見交換を行った。
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Research Products
(10 results)