2007 Fiscal Year Annual Research Report
インドにおける労働集約型経済発展と労働・生活の質に関する研究
Project/Area Number |
18330074
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉原 薫 Kyoto University, 東南アジア研究所, 教授 (60117950)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳澤 悠 千葉大学, 法経学部, 教授 (20046121)
脇村 孝平 大阪市立大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (30230931)
長崎 暢子 龍谷大学, 国際文化学部, 教授 (70012979)
大石 高志 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (70347516)
神田 さやこ 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 講師 (00296732)
|
Keywords | インド / 労働集約型経済発展 / 労働の質 / 生活水準 / 中小工業 |
Research Abstract |
昨年度も、初年度に続き、各自が海外で調査、資料収集にあたるとともに、3回の共同研究会を開催し、京都大学や龍谷大学のスタッフ、院生の参加を得て活発な討論を行った。 田中耕司(京都大学)「「労働集約型工業化」以前-近世と近代を架橋する農業」(コメント:柳澤、河村能夫(龍谷大学))、中村尚司(龍谷大学)「水利用をめぐる開発と紛争-南インドを中心に-」(コメント:脇村、水野広祐(京都大学))の二報告をめぐる討論では、本研究プロジェクトの比較史的、政治社会史的文脈がとりあげられた。 杉原は、南アジア社会における生存基盤の確保という問題とイギリスによる私的所有権制度の導入の関係を問題にした。柳澤は南インドにおける村落調査の中間報告を、長崎はガンディーの労働観をラスキンのそれとの比較で、脇村はコレラ流行と半乾燥性気候との関係を、水の不足・汚染との関係で、それぞれ論じた。また大石はインドにおける自転車の流通と利用に見る労働集約型社会の性格を、神田は19世紀前半の東部インドにおけるエネルギー市場を、西村は植民地期の労働集約型工業化における小額貨幣の役割をそれぞれ報告した。ほとんどの報告が本研究で収集した資料を利用したものであった。 最終年度は、テーマの普遍化、視点の構造化を図るとともに、ワーキングペーパーのかたちでの成果の刊行に結びつけたい。
|
Research Products
(37 results)