Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 茂男 青山学院大学, 会計プロフェッション研究科, 教授 (50129061)
高橋 邦丸 青山学院大学, 経営学部, 教授 (10276016)
鹿島 浩之 青山学院大学, 経営学部, 准教授 (60406816)
竹田 賢 青山学院大学, 経営学部, 准教授 (20286230)
亀坂 安紀子 (村瀬 安紀子) 青山学院大学, 経営学部, 准教授 (70276666)
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Research Abstract |
今年度は,経営戦略の企業価値の関連性を明らかにするため,企業価値の測定と経営戦略に関しての実証分析を行った。青木は,企業価値の概念を整理するとともにその測定に関する問題点を検討した。とりわけ,キャッシュ・フローの予測と不確実性,資本コストなどの問題点を検討した。矢内は,Ohlson-Juettnerモデル(OJモデル)に基づく企業価値推定値の株価説明力と評価の正確性を検証した。その結果,OJモデルに基づく企業価値推定値の株価説明力性は,残余利益モデルなどの他のモデルと比べても低いことを明らかにした。矢澤は,昨年度の研究を基礎として,監査報酬の決定要因,および監査報酬が利益の質,企業価値に与える影響を理論的,実証的に明らかにした。亀坂は,企業価値を評価する手段としての株価に注目して,昨年度に引き続き実証分析を行った。特に,株価形成に影響を与える投資家の行動や予測形成のありかたについて,予測のタイミングを考慮して新たな分析を行った。鹿島は,事業ポートフォリオの効率性評価尺度について検討した。西村は,平成19年4月にわが国上場企業の研究所に送付した『研究開発投資のマネジメントに関する質問調査』の調査結果にもとついて,研究開発戦略の策定と実行のプロセスで利用されている管理会計指標の実態を明らかにした。高橋は,買収対価の違い(株式あるいは現金)が企業経営者の利益調整行動にどのような影響を及ぼすかについて,1999年から2006年にかけてM&Aを行った日本企業に対して実証研究を行った。竹田は,環境問題への対応や少子高齢化といった社会的な構造変化の中で,今後重要な役割を果たす物流企業を研究対象として取り上げて,物流ネットワークモデルを提示し,シミュレーションによる分析,評価を行った。以上の実証分析にもとつくと,経営戦略は企業価値に大きな影響を及ぼすことが示唆され,企業価値レバーの把握が管理会計の課題となる。
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