2008 Fiscal Year Annual Research Report
貧困削減を目的とする開発援助プロジェクトにおける社会調査の貢献
Project/Area Number |
18330099
|
Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
宇田川 拓雄 Hokkaido University of Education, 教育学部, 教授 (30142764)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辰己 佳寿子 山口大学, エクステンションセンター, 准教授 (80379924)
浜本 篤史 名古屋市立大学, 人間文化研究科, 准教授 (80457928)
鈴木 紀 国立民族学博物館, 先端人類科学研究部, 准教授 (40282438)
|
Keywords | 社会調査 / 貧困削減 / 開発援助 / 国際協力 / 村落開発 / 開発社会調査 / 社会学 / ODA |
Research Abstract |
1学会報告 (1) 辰己佳寿子 : 開発援助プロジェクトによる地域社会の変容-制度化のプロセスを中心に-, 第19回国際開発学会全国大会2008年11月、(2)佐野麻由子 : 開発援助プロジェクトによる地域社会の変容 : 制度の定着・効果測定の指標、同上、(3)鈴木紀 : 自立発展性(sustainability)の条件 : メキシコ農村女性の開発援助プロジェクト<後>の経験から、日本文化人類学会第42回研究大会、2008年5月 2現地調査の概要、氏名 : 地域/課題、知見 (1) 佐藤寛(連携研究者) : イエメン、国際NGOが開始した基礎保健プロジェクトが現地NGO設立を促し、現地スタッフのプロジェクト実施能力、社会調査能力を高め、国際NGO撤退後も様々な活動を継続していた。 (2) 佐野麻由子(研究協力者) : スラウェシ、制度導入の効果は(1)制度による行為の制約条件の変化、(2)人々の行為選択へのインパクト、(3)以上が確認された上で、本来の目的との適合性から把握できる。 (3) 浜本篤史 : 文献研究、開発援助事業における社会調査の主要な担い手である「開発コンサルタント」業界の全体像を文献資料より整理すると共にコンサルタント業界で行われている社会調査の内容を把握した。 (4) 宇田川拓雄 : インドネシア、3村における2006年の全てのSISDUK活動の現状を調査しJICAのSISDUKと比較した。制度の現地化と変容の実態を観察した。 (5) 鈴木紀 : メキシコ、PAPROSOCで形成された3つの女性グループを訪問しプロジェクト後の活動状況を調べた。いずれも活発な活動意欲を維持していたが行政側の対応に応じて活動成果には大きな差が認められた。 (6) 宇田川拓雄 : フィリピン、CebuSEEDの事後評価に即して評価の実際の調査と活動拠点の訪問を行なった。政権交代により政策の優先順位が変更され、地方政府レベルではCebuSEEDの成果は受け継がれていなかった。 (7) 辰己佳寿子 : バングラデシュ、PRDPの農村開発手法の浸透度に関して村落レベルで調査を行った。それらは、プロジェクト内だけでなく、プロジェクト範囲外の活動にも影響していることが明らかとなった。
|