2006 Fiscal Year Annual Research Report
社会のおけるメディアの役割:東南アジアにおける市民生活とメディア
Project/Area Number |
18330112
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
藤田 真文 法政大学, 社会学部, 教授 (60229010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 耕 東海大学, 文学部, 助教授 (30269633)
相良 剛 明治大学, 文学部, 講師 (60386414)
吉村 真子 法政大学, 社会学部, 教授 (80247113)
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Keywords | 国際マスコミ論 / ジャーナリズム論 / ジェンダー研究 / インドネシア / マレーシア / フィリピン |
Research Abstract |
本科研プロジェクトにおける研究代表者・藤田の役割は、研究全体の総括・管理と理論枠組みの構築にある。今年度は、北東アジア・東南アジアを横断する放送番組のトランスナショナルな流通市場の形成と、各国放送制度・産業および視聴者動向の関わりについて分析を行った。その結果、北東アジア(韓国・台湾など)におけるプロダクションシステムの確立や戦略的なコンテンツ輸出政策と東南アジア(インドネシア、マレーシアなど)における放送産業の成長との間に、強い関連性が見られることがわかった。 内藤の研究テーマは、民主化が進む「ポスト・スハルト時代のインドネシアのテレビ放送」である。なかでも地方分権の進展と併行して急激に数を増やしてきた地方放送に焦点をあてて研究していくことにある。そのため2007年2月〜3月の調査では、4局の地方局に対するヒアリングを実施したほか、首都ジャカルタにおいて資料収集を行った。成果の一部については、5月のアジア政経学会東日本大会で報告する予定である。 相良の研究テーマは、東南アジア諸国において、政治に関する報道が実際の政治的行為(とくに選挙の運営や投票行動)にどのような影響を与えているのかを中心的関心とするが、その準備調査として、1992年と1998年のフィリピン大統領選挙時の報道を、現地の代表的英字紙で概観し、選挙結果および選挙時の不正行為や暴力との関連性を考察した。 吉村の研究テーマは、「マレーシアにおけるメディアとジェンダー」であり18年度は初年度でもあり、マレーシアにおけるジェンダーに関する基礎的資料の収集と分析を中心として研究を進め、8月の調査においてはマレーシアのジェンダーをめぐる問題について現地の研究者およびジェンダーNGOs(市民団体)に対するヒアリング調査などを行った。
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Research Products
(5 results)