2008 Fiscal Year Annual Research Report
社会のおけるメディアの役割:東南アジアにおける市民生活とメディア
Project/Area Number |
18330112
|
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
藤田 真文 Hosei University, 社会学部, 教授 (60229010)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 真子 法政大学, 社会学部, 教授 (80247113)
内藤 耕 東海大学, 文学部, 准教授 (30269633)
相良 剛 明治大学, 文学部, 専任講師 (60386414)
|
Keywords | 国際マス・コミュニケーション研究 / ジャーナリズム論 / ジェンダー研究 / マレーシア / インドネシア / フィリピン |
Research Abstract |
本科研プロジェクトにおける研究代表者・藤田の役割は、研究全体の総括・管理と理論枠組みの構築にある。今年度は、北東アジア・東南アジアを横断する放送番組のトランスナショナルな流通市場の形成の中でインドネシアの女性層に影響力を及ぼした北東アジア(韓国・台湾など)のメディアコンテンツ制作者のインタビュー調査を行なった。インタビュー調査では、北東アジアの放送市場をターゲットにした番組制作の狙い、日本文化を源流とした北東アジアにおける若者文化の流通の状況、制作国と番組輸出先との文化的差異によって生じる問題などについて聞いた。 内藤の研究テーマは、民主化が進む「ポスト・スハルト時代のインドネシアのテレビ放送」である。今年度は、インドネシアの放送体制における都市と農村の関係、ポスト・スハルト時代の変容した放送環境下でのバリ島におけるテレビ局の開設やテレビの普及状況について現地調査を行い、成果を図書として刊行した。 相良の研究テーマは、東南アジア諸国において、政治に関する報道が実際の政治的行為(とくに選挙の運営や投票行動)にどのような影響を与えているのかを中心的関心とするが、昨年度資料を収集した1992年と1998年のフィリピン大統領選挙時の報道を内容分析し、選挙結果および選挙時の不正行為や暴力との関連性を考察した。 吉村の研究テーマは、「マレーシアにおけるメディアとジェンダー」であり、マレーシアにおけるジェンダーに関する基礎的資料の収集と分析を中心として研究を進めた。2月の調査においてはマレーシアのジェンダーをめぐる問題について現地の研究者およびジェンダーNGO(市民団体)に対するヒアリング調査などを行った。また、これまでの研究成果をアジア政経学会で報告した。
|
Research Products
(5 results)