2007 Fiscal Year Annual Research Report
介護関係の形成と転機:在宅介護の構造と変動要因に関する縦断研究
Project/Area Number |
18330132
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
高橋 龍太郎 Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology, 東京都老人総合研究所, 研究部長 (20150881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉原 陽子 東京都老人総合研究所, 研究員 (80311405)
菊地 和則 東京都老人総合研究所, 研究助手 (00271560)
須田 木綿子 東洋大学, 社会学部, 教授 (60339207)
出雲 祐二 秋田看護福祉大学, 社会福祉学科, 教授 (60232419)
西村 昌記 東海大学, 健康科学部, 准教授 (70408037)
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Keywords | 社会福祉関係 / 介護保険 |
Research Abstract |
今年度は、東京都葛飾区と秋田県大館市の要介護認定高齢者、および、その介護者を対象としたパネル調査「在宅介護と健康に関する東京・秋田調査」の第3回調査を実施した。第2回調査(2005)で要介護高齢者、主介護者どちらかが調査に応じた1,096世帯(葛飾668世帯、大館428世帯)を対象として、2007年5〜7月にかけて訪問面接聴取法により行った。この第3回調査対象には、前回調査時点で要介護高齢者が死亡もしくは入院・入所した286世帯を含んでいる。第2回追跡調査時点で、葛飾、大館、それぞれ22.6%、33.1%が長期入院・施設入所、ないし死亡していたが、今回、さらに新たに13.2%、15.7%の長期入院・施設入所、ないし死亡が判明した。第1回(2003)時点から35.8%、48.8%の要介護高齢者の在宅生活が終焉を迎えたことになる。第2回調査までの分析の結果、サポート・ネットワークに関してさらにいくつかの知見を得た。介護負担や疲労蓄積はうつ傾向を助長させるが、サポート・ネットワークを追求する対処行動をとると軽減効果があること、ひとり暮らし要介護高齢者の主観的幸福感を維持するためにはサポート・ネットワークが有効であり、とりわけ都市部ではその影響が大きいことが示唆された。また、介護開始前の要介護高齢者との家族関係は、地域や介護者の続柄を問わず介護が始まって以降の関係性に強く影響している結果が得られた。研究の総括的な出版計画に向けた草稿の執筆、出版社との交渉をほぼ完了し、来年度中の出版を予定している。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Family relationship for self-care-dependent older people at home.2007
Author(s)
Kodama, H., Suda, Y., Takahashi, R., Nishimura, M., Izumo, Y., Watanabe, M., Kudo, H., Sasaki, H.
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Journal Title
Geriatrics Gerontology International 7
Pages: 252-257
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