2009 Fiscal Year Annual Research Report
格差社会での協同:格差解消にいたる基礎過程の解明と処方的研究への展開
Project/Area Number |
18330133
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
唐沢 かおり The University of Tokyo, 大学院・人文社会系研究科, 准教授 (50249348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田山 和久 名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (90217513)
竹村 和久 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10212028)
藤井 聡 京都大学, 工学研究科, 教授 (80252469)
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Keywords | 責任帰属 / 格差 / 高齢者就労 / 援助 |
Research Abstract |
1.格差認知バイアスと解消に関する態度研究 経済的・社会的地位における就労格差・収入格差・機会格差に焦点を当て、優位な立場と劣位な立場により、格差認知、格差原因認知、格差がもたらす結果に対する判断がどう異なるかを検討するための調査、および二次分析を実施した。また、これまでの知見を一般化するために、年齢、性別、教育程度などの社会的カテゴリーや、政治的態度、公正世界信念などの個人の持つ価値観の影響を検討し、格差認知そのものが、所属する集団の社会階層内での位置づけにより異なることや、格差が生じる責任についての判断が解消政策への態度と密接に関連することを示し、優位な立場と劣位な立場にある人たちの協同に向けての必要条件を検討した。 2.ミクローマクロ問題に焦点を当てた格差解消可能性の検討 時系列的な観点から、集団内でのコミュニケーション、集団同一視、共有的認知の知覚の関係を明らかにすることにより、個人の判断(ミクロレベル)と共有認知を含む集団過程(マクロレベル)との関係を検討した。具体的には、仮想世界ゲーム(SIMINSOC)でのデータ収集に基づき、集団内でのコミュニケーションと集団同一視、共有的認知との関係を検討するとともに、個人の信念や態度と集団レベルでの現象との関係についての理論的考察を行い、コミュニケーションと集団同一視が互いに再帰的な強化関係にあることを明らかにし、この強化関係が協力行動や意思決定の集団極化などの集団過程の背景にあることを議論した。
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[Journal Article] Impact of changing the Japanese term for "schizophrenia" for reasons of stereotypical beliefs of schizophrenia in Japanese youth2009
Author(s)
Takahashi, H., Ideno, T., Okubo, S., Matsui, H., Takemura, K., Matsuura, M., Kato, M., Okubo, Y.
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Journal Title
Schizophrenia Research 112
Pages: 149-152
Peer Reviewed
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