Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平 伸二 福山大学, 人間文化学部, 教授 (30330731)
三宅 幹子 福山大学, 人間文化学部, 准教授 (80352061)
山崎 理央 福山大学, 人間文化学部, 准教授 (70368778)
橋本 優花里 福山大学, 人間文化学部, 講師 (70346469)
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Research Abstract |
研究1の時間の知識と時間評価の研究では,高校生(n=30)の時間の知識とそれを使用するときの方略について,2つの動体が運動する場面で実験した結果をまとめ,Perceptual and Motor Skillsに投稿し,審査が終わって印刷中である。大学生(n=50)の作動記憶容量の違いがこのような知識の使用の方略の違いに及ぼす影響を調べる実験を行った。 研究2の精神テンポに関する研究では,模擬窃盗課題の内容を正しく述べる真実の作話と,異なる内容を述べるウソの作話を行わせ,発言速度と血圧,脈波の変化を検討した。その結果,生理指標に有意差はなかったが,真実の作話に要した時間(62.1秒)よりも,ウソの作話に要した時間(55.4秒)が有意に短くなる加速化が認められた。 研究3の時間評価における神経心理学的研究においては,平成19年度も引き続き,脳損傷者に10秒の時間作成を求める時間評価課題を実施し,データの蓄積を行なった。脳損傷者の結果について,階年健常者と比較した結果,各試行におけるフィードバックの利用については違いが認められなかったものの,10秒の時間を連続して正しく作成することが困難であることが認められた。 研究4の抑うつ状態の改善と時間評価・時間的展望の変化に関する研究では,抑うつ状態と時間的展望や時間評価との関連を調べるデータの収集と基礎的統計処理を引き続き実施した。その結果,抑うつ傾向の低さや,あるいは過去・現在・未来の統合の程度が,肯定的な時間的展望を持つかどうかに影響することが示唆された。 研究5の時間管理能力・時間評価能力と自己効力感に関する実験的研究では,平成18年度までに実施した時間管理能力,特性的自己効力感,進路選択に対する自己効力感の調査について追加データを収集し,これらの関連について分析を行った。その結果,時間管理能力は,特性的自己効力感,進路選択に対する自己効力感の双方と中程度以上の正の相関があることが示された。
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