2008 Fiscal Year Annual Research Report
バーチャルリアリティ環境における「かたさ」「弾力性」の基礎的研究
Project/Area Number |
18330158
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
入江 隆 Okayama University, 大学院・教育学研究科, 准教授 (70253325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 秀男 高知大学, 教育学部, 教授 (90294818)
藤田 尚文 高知大学, 教育学部, 教授 (10165384)
裏垣 博 高知大学, 教育学部, 教授 (10107138)
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Keywords | かたさ / やわらかさ / 弾力 / 知覚 / 触覚 / 力覚デバイス / 弾性 / 粘性 |
Research Abstract |
バーチャルリアリティ空間において軟物の力覚呈示をどのように行えば,体験者がリアルに感じるのであろうか.プログラミングされた力学特性と体験者が知覚する「かたさ」との間にどのような関係があるのか.このような問に対する答えを得るために,前年度に開発を行った力覚デバイス制御プログラミングを用いて仮想軟物体を生成し,その力学特性とかたさ知覚との関係を明らかにした. まず,人がかたさ知覚を行うときには反復押し込み運動を行うが,押し込むときと返るときで力学特性が変化する仮想軟物体を用いてかたさ知覚実験を行った.その結果,以下のような知見が得られた. ・力覚デバイスによる力覚呈示によっても,ヒトは正確にかたさ知覚を行うことができる. ・押し込むときだけではなく返るときの特性もかたさ知覚に影響する次に,負の粘性を持つ仮想軟物体を用いてかたさ知覚実験を行った.その結果,以下のような知見が得られた. ・負の粘性が大きくなるほどかたく感じられる 最後に,変位の増加とともにバネ定数が変化する仮想軟物体を用いてかたさ知覚実験を行った.その結果,以下のような知見が得られた. ・かたさ知覚の成因としては押し込み変位内の平均亦力が重要な指標である ・微小変位における特性が過小評価されている可能性がある 力覚デバイスを用いることにより現実には存在しないような軟物体の力覚呈示を行うことができ,このような仮想軟物体を用いた官能評価実験によりヒトのかたさ知覚に関する新しい知見を得ることができた.
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