2008 Fiscal Year Annual Research Report
学校の民営化における「効率性」と「公正性」に関する総合的研究
Project/Area Number |
18330173
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Research Institution | Nagoya University of Arts |
Principal Investigator |
榊 達雄 Nagoya University of Arts, 美術学部, 教授 (10022401)
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Keywords | 教育学 / 学校 / 民営化 / 株式会社 |
Research Abstract |
政策分析、特区調査、海外比較、企業調査の4つの班に分かれて、調査研究を行い、3年間の成果をまとめた。なお、本研究の中心となる成果の一部は、『教職研修』(教育開発研究所)誌において、2009年1月号より連載中である。また、それらを加筆・修正して後日、書籍として刊行する計画がある。 特区調査の資料収集においては、LCA国際小学校(相模原市)、いずみの学校(北海道豊浦町)の現地調査を行った。いずれも、設置主体となった人物や組織の強い設置意思により設立されたものであり、自治体との関係や財務上の有利性から後者はすでに学校法人化しており、前者も早期の移行を検討していた。 企業調査においては、教育関連企業914社に対して、参入主体としてのレディネス、制度への希望、市場価値判断、参入条件や障壁という4つの視点について各企業がどのように考えているかについて質問紙調査を行い、160通の回答を得た。一定程度の企業が公立学校へのかかわりを深めつつ・あるが、その関与は授業や教員研修など限定的な状況にある。学校の設置・運営を直接担う希望はさほど高くなく、基幹業務や一部の業務に限定的に参入する希望が多かった。教員・教育活動関連業務へのビジネスチャンス意識は高く、経営関連業務についてはあまり高くなかった。企業に対する意識調査として貴重な情報を得た。 比較研究においては、ドイツ、中国、イギリスでの現地調査を行い、最終的には、これにアメリカ、ロシア、オーストラリアを含めて全6カ国についての状況をまとめた。
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Research Products
(10 results)