2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18340002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
斎藤 毅 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70201506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 和也 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90111450)
斎藤 秀司 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50153804)
寺杣 友秀 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50192654)
辻 雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (40252530)
志甫 淳 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (30292204)
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Keywords | 局所体 / ガロワ表現 / 1進フーリエ変換 / ε因子 / 分岐 |
Research Abstract |
分岐理論に関するこれまでの研究で、対角線にそったブローアップを用いる新しい幾何的な方法の有効性が確立されてきた。そこで今年度は、この方法を用いて、より整数論的な課題にとりくんだ。1980年代に、Laumonは、等標数の局所体のガロワ表現を、1進層のフーリエ変換を用いて研究し、その応用として、大域ε因子の積公式を導いた。 今年度の研究では、分岐についてのある条件の下で、標数が3以上の局所体に対し、このLaumonの局所的な結果の、分岐理論の考えに基づいた新証明を得た。Laumonによる原証明は、整数論的な方法も用いた、本質的に大域的な議論によるものであった。それに対し、この新証明は、原証明とは全く異なる、純局所的な幾何的なものである。そして、1進局所フーリエ変換を誘導表現として具体的に表示する、精密な結果を得ることができた。これは、暴なε因子を2次のガウス和で表わす公式の、幾何的な意味づけも与えている。 この1進局所フーリエ変換の表示から、Laumonの公式を導くために、さらに置換表現のとε因子に対する整数論的な等式を証明した。これは、1990年代に行った研究で得ていた、ε因子をSticfcl-Whitney類やHasse-Witt類という直交表現の不変量と結びつける公式を、さらに改良することで証明した。 この研究では、海外協力研究者であり、本年度前期に、客員教授として、東京大学数科学理研究科に滞在した、Abbes仏CNRS主任研究員の協力を得た。また、本補助金により招聘した、パリ南大学Illusie名誉教授との議論も、大変有益であった。
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Research Products
(3 results)