2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18340009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
並河 良典 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (80228080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤木 明 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (80027383)
臼井 三平 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (90117002)
後藤 竜司 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教授 (30252571)
佐竹 郁夫 大阪大学, 大学院理学研究科, 助手 (80243161)
大野 浩司 大阪大学, 大学院理学研究科, 助手 (20252570)
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Keywords | べき零軌道 / シンプレクティック特異点 / 双有理代数幾何 / 向井フロップ / 複素シンプレクティック多様体 / 変形 / クレパント特異点解消 / ポアソン変形 |
Research Abstract |
複素シンプレクティック多様体とは、複素数体上定義された代数多様体Xで、次の性質を持つもののことである:(i)Xの非特異部分Xreg上には、d-閉で、至る所、非退化な正則2形式ωが存在する.(ii)Xの特異点解消下:Y→Xに対して、ωは、Y上の正則2形式に延長可能である.本研究では、代表的な2つのケースについて結果を出した.まず、複素単純リー環のべき零軌道θの閉包θ^^-を考えた.これは、Kostant-Kirillov形式によって複素アファインシンプレクティック多様体になる.このときθ^^-のクレパント特異点解消のアンプルコーン,ムーバブルコーンを完全に記述した。また2つのクレパント特異点解消を、A型,D型,E_6型の向井フロップでつなげた。一方、射影的な複素シンプレクティック多様体Xに対しては、次の予想をたてた。予想「次は同値:(i)Xは変形で非特異化可能,(ii)Xはクレパント特異点解消をもつ。」さらに、極小モデル予想(実際にはQ-factorial crepant terminalizationの存在)を仮定すると、この予想が正しいことも証明した。射影的でない複素シンプレクティック多様体に対して同様の予想をたてるためには、通常の変形のかわりにポアソン変形を考える必要がある.2006年9月に、複素アファインシンプレクティック多様体に対して同様の予想が(極小モデル予想の仮定の下で)正しいことを示し、math.AG10609741に公開した。
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Research Products
(4 results)