2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18340023
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
伊藤 俊次 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (30055321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤崎 礼志 金沢大学, 自然科学研究科, 講師 (80304757)
小川 重義 立命館大学, 理工学部, 教授 (80101137)
秋山 茂樹 新潟大学, 自然科学系, 助教授 (60212445)
田村 純一 津田塾大学, 付置研究所, 研究員 (90418905)
安富 真一 鈴鹿工業高等専門学校, 教授 (60230231)
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Keywords | 準周期タイリング / マルコフ分割 / 非Pisot数 / 自己相似集合 / low discrepancy / Diophantine近似 |
Research Abstract |
本研究課題の平成18年度における研究実績を、平成18年度研究計画にそって述べることとする。 1.unimodular Pisot substitutionと準周期タイリングについて 既約Pisot substitutionに続いてArnoux-伊藤、伊藤-Raoの結果を可約の場合へと拡張することに、江居-伊藤-Raoが成功した(論文:伊藤-江居-Rao、Atomic surfaces, tilings and coincidences II : Reducible case)。 2.unimodular non-Pisot substitution (automorphism)と準周期タイリングについて Arnoux-古門-伊藤-Harrisによって「SAKURAモデル」と呼ばれる、ある4x4, non-Pisot行列が発見され、その上で平行四辺形、及び自己相似図形による平面上の準周期タイリングの構成、それを用いてnon-Pisot行列から定まる4次元トーラス上の群変換(group automorphism)のマルコフ分割の構成に成功した。一方、「SAKURAモデル」とは異なる視点から、4x4, non-Pisot行列に「A*-条件」を与え、この条件のもと、準周期タイリングの構成にも成功した(論文:伊藤-古門-Robingon、Tilings associated with non-Pisot matrices)。 3.応用複素β-展開について 「SAKURAモデル」上でβを4x4 non-Pisot行列の|β|>1となる複素固有値とする。2次元トーラス上の点xは、x=Σ^^∞__<n=1>(α_n)/(β^n)と複素β-展開できるが、xがいつ周期的展開となるかという課題について、最近、浜-伊藤によって、その必要十分条件がx∈Q(β)であることが示された。 なお、本研究課題の研究費による一部補助のもと、タイリング研究を主テーマとした二つのワークショップ、"Number theory and ergodic theory"(於:金沢大学,2006.8.31.-9.1.と2007.2,10.-2.12)、および研究集会「タイリング-準周期性の数理」(於:慶應大学、2007.1.22.-1.24.)を開催した。
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Research Products
(7 results)