2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18340023
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
伊藤 俊次 Kanazawa University, 自然科学研究科, 特任研究員 (30055321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤崎 礼志 金沢大学, 電子情報学系, 講師 (80304757)
安富 真一 鈴鹿工業高等専門学校, 教養教育, 教授 (60230231)
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Keywords | 準周期タイリング / Pisot / non-Pisot数 / サブスティテューション / フラクタル / Diophantine近似 / マルコフ分割 |
Research Abstract |
当該年度の研究実施計画は、 (1) 4-letter hyperbolic unimodular non-Pisot substitution σからつくられる2次元L_σ-不変平面上の準周期タイリングの構成理論を確立すること (2) 3-letter hyperbolic automorphism θからつくられる2次元L_θ-不変平面上の準周期タイリングの構成理論の未完成なクラスについて、解決すること、 (3) 高次元Diophantine近似を与えるアルゴリズムを通して得られるPisotタイプのsubstitutionを用いた3次元Rauzy fractalの構成理論とDiophantine近似への応用を目的とした。 この中で、最も成果が上がったものは、(1)のテーマで、4-interval exchange変換のRauzy inductionから自然に定義されるsubstitution(これは4文字non-Pisot hyperbolic total realなsubstitutionとなる)の上での準周期タイリング構成理論を、[Arnoux-古門-Harriss-伊藤]の理論のアイディアや、また[古門-伊藤-Rao]のフラクタルcurveについての研究をそのまま引き継ぐ形で展開できることがわかったことである。この結果は、hyperbolic non-Pisotの世界においても、[Arnoux-伊藤]の理論が展開可能であることを示した点で、画期的であるといえる。現在その成果発表に追われている。その他の計画(2)(3)については、現在も研究を継続中であるが、顕著な結果はまだみられず、次年度に引き継がれる。ところで、これら直接的な研究活動のほかに、準周期タイリングに関連するworkshop("Workshop「数論とエルゴード理論)(於:金沢大学サテライト・プラザ)"、"共同研究「準周期タイルと言語理論の周辺」(於:京都大学数理科学研究所)")を当該科研費の補助のもと、引き続き開催することができ、交流・研究活動の一助とできたことをここに報告する。
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Research Products
(13 results)