2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18340033
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹田 雅好 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 教授 (30179650)
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Keywords | ディリクレ形式 / 対称マルコフ過程 / 大偏差原理 / スペクトル半径 / ファインマンーカッツ半群 |
Research Abstract |
Feynman-Kac汎関数の重みを持つ対称マルコフ過程のDonsker-Varadhan型大偏差原理を示すことで、異なったクラスの対称マルコフ過程に対して$L^p$-独立性を導いた。一次元拡散過程の場合にあてはめてみると、フェラーの境界分類で自然境界以外の場合には、$L^p$-独立性が導けることが分かった。昨年度までの研究で、自然境界の場合は$L^$-スペクトル半径が非正であることが$L^p$-独立性の必要十分条件であることが分かっていた。 上で述べたFeynman-Kac汎関数の重みを持つ対称マルコフ過程におけるDonsker-Varadhan型大偏差原理は、Varadhanが定式化した大偏差原理には異なるものであった。しかし、正規化することによりVaradhanの枠組みに含めることができた。Feynman-Kac汎関数の重みを持つ対称安定過程を正規化して得られる測度が、長時間極限でどの様な測度に収束するか考えた。一次元安定過程で、正のポテンシャルの場合には、M. Yor, 矢野により詳しく調べられている。本研究では、多次元で負のポテンシャルを持つ場合に彼らの結果を拡張した。散乱距離の準古典近似と容量に対するKacの予想に関する高橋陽一郎の結果を、ディリクレ形式論におけるランダム時間変更の応用として一般化した。
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Research Products
(3 results)