2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18340061
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐々木 隆 Kyoto University, 基礎物理学研究所, 准教授 (20154007)
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Keywords | 完全可解系 / 準可解系 / 離散量子力学 / 超幾何直交多項式 / 形状不変性 / (双対)閉性関係式 / 誕生・死滅過程 / 動的対称性代数 |
Research Abstract |
前年度までの個々の系についての可解・準可解量子力学系の研究;スペクトル・固有関数の決定,形状不変性,ハイゼンベルグ演算子解,生成消滅演算子の構成などを,統一的に第一原理から作り上げた。特に,重要な閉性・双対閉性関係式とアスキー・ウィルソン代数との関係を明らかにした。可解量子力学とフォッカー・プランク方程式の関係を離散化することにより,マルコフ連鎖の典型例である誕生・死滅過程の完全に解ける例18個を離散直交多項式から与えた。1次元量子力学(スツルム・リューヴィル理論)の基本的定理であるクラムの定理を離散量子力学に拡張した(佐々木・小竹).反可換でない超空間上の場の理論の例として,非線形シグマ模型を研究し,繰り込み可能性を調べ,インスタントン解を構成した。AdS/CFT対応とホログラフィの考え方をバリオンに適用し,新しいバリオン模型を提案した(稲見他)。Dixmier予想「ワイル代数A1の任意の自己準同型は自己同型である」を証明した(加藤)。溶解結晶模型の可積分構造を研究した。その分配関数が1次元戸田階層のタウ関数になることを示し,更に2個のqパラメタを含む場合に拡張した。溶解結晶模型の熱力学的極限から,対応するサイバーグ・ウィッテン曲線を導出した(高崎他)。リー代数的非可換空間上の場の理論の性質を,ホップ代数不変性を軸に研究した。ワード・高橋関係式に相当するものを導いた。その自発的対称性の破れに付随するドメイン壁解を調べた。また動的ファジー空間上の理論としてのテンソル模型を調べた(笹倉他)。擬似テータ関数の方法を用いて,N=4の超対称共形代数を一般のレベルで扱い,BPS表現の指標分解を扱った(江口他)。
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Research Products
(15 results)