2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18340064
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
與曽井 優 Osaka University, 核物理研究センター, 准教授 (80183995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 貴志 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (80212091)
堀田 智明 大阪大学, 核物理研究センター, 助教 (30332745)
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Keywords | ペンタクォーク / ハイパー核 / TPC / ガス液化クライオスタット / レーザー電子光 / SPring-8 / LEPS / 光核反応実験 |
Research Abstract |
本研究では、最近SPring-8レーザー電子光施設(LEPS)で発見されたペンタクォークΘ^+が、原子核に束縛された状態の探索を行うことを目的としている。もし束縛状態が観測されれば、未だに確定されていないΘ^の存在への強い傍証となり、Θ^+-核子間相互作用の情報を与える。原子核標的としてはもっともシンプルなヘリウムを主として用いて行う。本度年は以下の3点を中心に研究を行った。 1.液体標的セルの実用器を製作し、前年度購入したガス液化型クライオスタットに装着して、液体水素・重水素及び液体ヘリウムに使用できる寒剤不要の液体標的システムを完成した。 2、測定器系として、既に完成しているタイムプロジェクションチェバー(TPC)に加え、バックアップ用のドリフトチェンバーを新たに開発し、また、分割型両端読み出しのトリガーシンチレータを製作した。これにより、前方放出粒子の運動量子解能の向上と飛行時間測定による粒子識別能力の向上を図った。 3.上記液体標的をソレノイド磁石中のTPCに挿入し、全検出器システムを働かせて動作確認を行った後、本研究のための基礎データとなる液体水素標的による光核反応実験を開始した。水素標的実験の主目的はK*(892)中間子光生成によるΘ^+探索である。実験に際し、本研究費の一部を用いて不足回路の購入を行った。実験は継続中であり、並行して解析プログラムの整備を進めている。
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Research Products
(1 results)