2008 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーパルス蓄積空洞と電子蓄積リングを用いた高効率偏極ガンマ線生成
Project/Area Number |
18340076
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
大森 恒彦 High Energy Accelerator Research Organization, 素粒子原子核研究所, 講師 (80185389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 良将 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 研究機関講師 (50195559)
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Keywords | コンプトン散乱 / 量子ビーム / レーザー・電子衝突 / 加速器 / 国際リニアコライダー / International Linear Collider / ILC / 偏極ビーム |
Research Abstract |
20年度は以下の3点の研究を行った。 (a)昨年度KEKの先端加速器試験装置(ATF)の電子リングに光蓄積空洞を挿入しガンマ線の発生実験を始めたが、20年度中は、引き続き各種の条件でのガンマ線生成実験を続けた。特に電子リングをマルチバンチ・モードで運転した状態でのガンマ線生成実験に力を入れた。マルチバンチの場合は、各種のビーム不安定性のためすべてのバンチにレーザービームを同様に衝突させる事が困難になる。この問題についての研究行った。 (b)光蓄積空洞へのレーザー光の蓄積を維持するためのフィードバックは、単独では昨年度から良好に動いていた。しかし、ここに電子ビームとの同期をとるためのフィードバックを同時に働かせると、光の蓄積を維持するためのフィードバックに干渉してその動作を不安定にするという問題があった。20年度は、2つのフィードバック回路を組み合わせ一体化した「クロス・フィードバック」方式を研究・導入してこの問題を解決した。 (c)4つのミラーを使った光蓄積空洞の基礎実験を昨年度に継続して行った。特に4枚ミラー光蓄積空洞の特徴であるS波とP波の位相差が空洞長に依存する事を利用した新しいフィードバック法の研究を行った。
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Research Products
(4 results)